「もうレシピ本はこれ1冊でOK」2000万ユーザーを超えるレシピサイトの人気レシピを厳選した1冊【作ってみた】
公開日:2022/7/13
普段料理をする人でも、「得意料理は?」と聞かれると案外困るもの。ネットにも、本屋さんにも、レシピがあふれている昨今、何かこう、「これ!」とヘビロテしたくなるような料理がほしい……。『なつかし洋食 あかぬけ和食 一生好きな町中華』(Nadia:監修/主婦の友社)は、今まで料理に苦手意識を持っていた人にはもちろん、普段からそれなりに料理はしているけど……という人にもぜひ使ってほしいレシピ集。
本書は、ユーザー数2000万人を超える人気レシピサイト「Nadia」から、人気レシピだけを厳選してまとめた本。プロの料理家が手掛けた10万種類以上のレシピから選ばれただけあって、どれも基本をおさえながらも決してそれだけではない魅力的なものばかり。しかも「大人も子どもも大好きな洋食」「地味にならないあかぬけ和食」「日本人になじみの一生食べたい町中華」と、和・洋・中が今の気分にフィットするスタイルで網羅されている。そこで早速、各メニューから1品ずつ実際に作ってみた。
【洋食】「ブラウンバターソースのチーズハンバーグ」(p.10~p.11)
1品目は、「ブラウンバターソースのチーズハンバーグ」。まず、みじん切りにした玉ねぎにバターを加え、電子レンジで加熱して粗熱をとっておく。ボウルに合いびき肉、玉ねぎ、卵、パン粉、牛乳、マヨネーズ、顆粒スープ、塩を入れ、粘りが出るまで混ぜ、形を整えて、冷蔵庫で1時間ほど寝かせてからバターを熱したフライパンで焼く。フライパンの油を軽くふき、みりん、ウスターソース、醤油、水、小麦粉、にんにく(チューブ)を加えてとろみがつくまで加熱。あとは耐熱の器にハンバーグ、ピザ用チーズを盛り、チーズが溶けるまで加熱してソースをかければ完成。好みの付け合わせを添える。
名前から、ソースにバターを加えるのかと思いきや、玉ねぎを加熱する際とハンバーグを焼く油として使っているのみ。しかしこうしてハンバーグ自体にバターをプラスすることで、肉や玉ねぎのうまみと溶け合い内側からふわっと芳醇な香りが広がる。いつもよりちょっと特別なハンバーグとして、ぜひとも覚えておきたい1品。
【和食】「和風ペペロンチーノ風! たこ飯」(p.77~p.78)
2品目は、「和風ペペロンチーノ風! たこ飯」。炊飯器の内釜に洗った米、めんつゆ、オリーブオイル、にんにく(チューブ)、うまみ調味料を入れて目盛り通りに水を入れ、薄切りにした茹でだこ、種を除いた赤唐辛子を加えて炊飯する。炊き上がったら赤唐辛子を刻んだもの、細かく刻んだ青じそを加えて混ぜれば完成。
たこ飯は和食として一般的なメニューだが、それだけでは終わらせないのがこのレシピ。基礎となっているめんつゆの味ににんにくや唐辛子が加わることで味が引き締まり、そこにふわっと香る青じそをプラスすることで、まさに「あかぬけ和食」と呼ぶにふさわしいメニューに。さり気なく作って自慢したい……!
【町中華】「具はレンジで8分! 春巻き」(p.92~p.93)
最後は「具はレンジで8分! 春巻き」。耐熱ボウルに豚ひき肉、砂糖、醤油、酒、オイスターソース、顆粒スープ、生姜のすりおろし、塩コショウ、片栗粉、水、春雨を入れて混ぜ、その上に切ったニラをのせてラップをして電子レンジで加熱する。あとはできあがった具を春巻きの皮で包み、油で揚げれば完成。
春巻きは具を炒めて、包んで、揚げて……と地味に工程の多い料理だが、この炒める部分を電子レンジに任せることで手間をカット。入れる具材も面倒なものはナシにしてシンプルに仕上げることで、普段使いしやすいメニューに。これなら定番料理として、食べたいときにすぐ作れそう。
3品ともそれぞれのテーマにピタリとはまった、プロの技を感じる仕上がり。それでいて難しい工程は一切なく、むしろ普通に作るよりお手軽なものも。こうした1つひとつの技を覚えていくと、マンネリ化しがちな定番料理を格段にレベルアップさせられそうだ。この『なつかし洋食 あかぬけ和食 一生好きな町中華』には、ほかにも「3つのコツでプロの味! 究極のホワイトシチュー」や「はねずに。とうもろこしのかき揚げ」など作ってみたい、食べてみたいレシピが満載! この本で、筆者も得意料理を増やしていきたい。
調理、文=月乃雫