身近な食材で簡単に作れる“現地味”の台湾レシピ。「差不多(チャーブードォ)」=だいたいで美味しい台湾料理の魅力
公開日:2022/7/27
思うように自由に旅ができない日々も早3年目に突入。恋しくなるのは、旅先で食べた安くて美味しい朝ごはんや体に沁み入るスープ、夜市の麺や饅頭(マントウ)の数々……。台湾グルメは、いつだって幸せな気分にしてくれる特別な食べものなのです。
「現地に行けないなら家で作りましょう!」という発想から、台湾好きが集結してできたのが『はじめてなのに現地味 おうち台湾菜』(沼口ゆき/主婦の友社)。
真似してみたい! 台式の時短料理に大注目
海外の料理は難しそう……とひるんでしまうことなかれ。台湾ごはんは驚くほどシンプルなのです。というのも、共働きの家庭が多い台湾は、外食やテイクアウトも利用するけれど、急いで家に帰ってきたお母さんやお父さんが手早く作れる時短料理がたくさん! 簡単でコスパがよいうえとびっきりおいしいのが台湾式というわけです。
台湾で暮らした料理研究家のレシピ。だから簡単&現地味!
著者は台湾に留学経験がある料理研究家。食べたり教わったりした多くの料理の中から現地の友人たちの協力も得て「台湾のみんながいま食べているもの」「失敗なく作れるもの」にこだわってレシピ開発をしているため、特別な調味料は出てきません。本をパラパラめくっていると「これなら作れそう」という料理ばかりが数多く登場します。
台湾のおおらかさが心地いい
台湾には「差不多(チャーブードォ)」=だいたいという言葉があり、現地で料理を習うと、ちょっと笑えるほどにこの言葉が出てくるんだそう。家庭で作る料理は「だいたい」「およそ」「〜な感じ」でいい! 台湾ごはんがおいしい秘密は、心をスーッと楽にしてくれるそんな心地よさにあるのかもしれません。
レシピ紹介だけでなく、おいしい台湾茶の淹れ方や野菜の種類についてなど、台湾の食に関する情報も読めるため、旅ができるようになったら現地で何をどう食べるか考えるのもこの本の楽しみ方のひとつ。台湾気分を存分に味わえる、夏にぴったりの一冊です。