100円グッズや使い終わったサバ缶に多肉植物が映える! 小さな芽から大きな癒しをもらえる予感
公開日:2022/8/8
「植物にはそこまでくわしくないけど多肉植物は好き」という話を時折耳にする。多肉植物は育てる楽しみだけでなく、色や形が多彩で美しく、お気に入りの雑貨のように飾ったり集めたりして遊べるからかもしれない。水を溜めるための肉厚の葉はプチプチとしてかわいく、ミニサイズなので寄せ植えをすれば箱庭のような仕上がりに。しかも水やりは週に1〜2回程度、という気楽さが嬉しい。
ちょっとした癒しがほしい時、多肉植物が良き相棒になってくれるかもしれない。100円グッズや不用品を使って、多肉植物の素敵な飾り方を教えてくれる『リメイク&リユースでかわいく作る多肉植物の寄せ植え』(平野純子/主婦の友社)で、多肉植物を最大限楽しむ方法をチェックしてみた。
上質でシャビーシックなアイアン雑貨のようなミニ・コンテナ――だがしかし、聞いて驚かないでほしい。これ、もともとはごく普通のペンスタンドなのである。おしゃれなアンティークショップではなく、100円ショップで購入できるアイテムだ。
そのペンスタンドに、スポンジでポンポンとアクリル絵の具をつけてダメージ加工を施し、クリアファイルで側面の穴を覆う…と、ここまでが大まかな作業。あとは、中に少しずつ土を入れたら、前側の穴に多肉植物を挿していくだけで寄せ植えのできあがり。
仕事用のデスクやダイニングなど、よく目について日当たりの良い場所に置いておけば、自分だけのオアシスに。毎日眺め、いずれ根づいて小さな芽が出てきたら、嬉しくてニマニマしてしまいそう。
100円グッズが大変身するアイデア満載の本書で、ひときわおしゃれに仕上がっているのが、こちら。100円のコルクボードを厚紙に貼り付けただけで、真夏のビーチが似合うかわいいサンダルに。そこに花を咲かせるのは、小さな多肉植物たち。
「土の代わりに水ごけで苗を包む」など、本書の中では難易度高めの工程もあるが、このクオリティなら挑戦する価値あり。
ちなみに、この本が素晴らしいのは、作って終わりではなく「その後の管理」が紹介されているところ。たとえば、このサンダルは鼻緒がビニールチューブで作られており、そこに水を流し込めば水やり完了、という驚きの構造となっている。植物を大切に育てるために生み出されたアイデアが、なんとも素敵。
ここまでは意外なアイテムを使ったリメイクを紹介したが、本書にはリユースのアイデアも充実。中でも衝撃だったのが、使用済みのツナ缶やサバ缶を鍋やフライパンに見立てたアイデアである。きれいにペイントした缶に7種類の多肉植物を植え込めば、おいしいシチューのような寄せ植えが完成!
取手の部分は難しそうに見えるが、ワイヤーや針金を加工したもので、道具さえあれば意外と簡単にできそうな気がする。缶の切り口は、ペンチでつぶしてしまえば手で触っても危なくない。
この本を読むと、土さえ入れることができれば(一部は土の代わりに水ごけを使用している)、どんな容器も多肉植物の寄せ植えに使えることがわかる。あなたの周りにある100円グッズや不用品もきっと素敵な寄せ植えに変身するに違いない。
多肉植物の寄せ植えが毎日の癒しに
身近にあるものをかわいくリメイクしたり、意外な不用品をリユースしたり、工作のように楽しめる多肉植物の寄せ植え。巻末には小さな寄せ植えに使いやすい76の多肉植物図鑑もあり、ネットショップをうまく利用すれば、おうちにいながら完成してしまうかも。
小さな多肉植物からもらえる大きな癒し。基本は週1〜2回の水やりで管理も簡単。自分だけの映え空間を作って楽しんでみては?
文=吉田あき