フライパンで初心者でも簡単! アウトドアが最高に楽しくなる「おそとパン」づくり
公開日:2022/8/29
近年、TVアニメ『ゆるキャン△』などで一気に愛好者が増えた「ソロキャン(ソロキャンプ)」をはじめ、コロナ禍の密を避けるレジャー候補として、空前のアウトドアブームが起こっている。元々アウトドアが好きだった人はもちろん、今までインドア派だった人の間でも、外の空気や自然を楽しむ生き方が広まりつつある。
だが、「気にはなるけど準備が大変そう」「キャンプ飯もやってみたいけどハードル高そう」と、興味はありつつあと一歩が踏み出せない層も多いはず。実は、筆者もその1人だ。『作って食べて最高に盛り上がる はじめてのおそとパン』(吉永麻衣子/主婦の友社)は、そんなアウトドア初心者を救ってくれそうなレシピ本。
本書は、「おうちパン」研究家の吉永麻衣子さんが手掛ける「おそとパン」の本。「アウトドア初心者だって言ってるのに、いきなり外でパン作り!?」と思うかもしれないが、この「おそとパン」は、ポリ袋で生地を作り、フライパンやホットプレートなどの身近な器具を用いて作るため、材料も準備も少なくてすむのだ。しかも炭火にこだわらずカセットコンロやホットプレートを活用することで、キャンプ場や海、山だけでなく、ベランダや庭、公園といった身近な場所でも楽しめる。
おそとパンの「基本の生地」に必要なのは、強力粉と、少しの砂糖、塩、ドライイースト、水、牛乳、バターのみ。これらを丈夫なポリ袋にいれてシャカシャカ振り、揉み込むだけ。事前に作って冷蔵庫で寝かせておくもよし、現地でパパッと作るもよし、と思いつきですぐに実行に移せるのも有難いポイントだ。
現地についたら(もしくはベランダに出たら)、あとは成形して焼くだけ。成形も、綺麗な形にこだわらず、カードや包丁でカットするだけの「切りっぱなしパン」でOK! これならサクサク作れるし、手が汚れることもない。また、生地にココアやカレー粉を練り込んだり、水を野菜ジュースに変えたりすることでアレンジも自在だ。
缶詰やジャムなど手軽に食べられるものを用意して行けば、おかずにも困らない。フライパンやホットプレートを使って、ベーコンやソーセージをササッと焼いてしまうのもいいだろう。外でふわふわの自家製焼きたてパンを食べるという経験は、1人でも、家族や友達と一緒でも、きっと特別な思い出になってくれる。
この『作って食べて最高に盛り上がる はじめてのおそとパン』には、ほかにもこの「基本の生地」を使ったさまざまなパンが紹介されている。「カレー味のハムチーズ丸パン」や「まきまきベーコン」も、ぜひとも実践してみたい。
また、ホットサンドメーカーを使って作る、生地から作るホットサンドも非常に気になる。この発想はなかった!
本書のレシピは、もちろん基本的には「おそとパン」として紹介されているわけだが、このお手軽さとアレンジのしやすさは、家で作る「おうちパン」としても重宝しそう。さすが「おうちパン」研究家である吉永さんのレシピ本だ。筆者もこのレシピを参考にして、「おそとパン」デビューにチャレンジしてみようと思う。
文=月乃雫