悠木碧さんに櫻井孝宏さんと人気声優揃い! 『薬屋のひとりごと』12巻特装版は、初のドラマCD2枚付き
公開日:2022/9/1
2011年10月に小説投稿サイト『小説家になろう』にて連載が開始されて以降、主人公・猫猫(マオマオ)の独特の感性と魅力に注目が集まりファンを魅了し続けている『薬屋のひとりごと』(日向夏:著、しのとうこ:イラスト/主婦の友インフォス)。主婦の友インフォスのヒーロー文庫から書籍が発売され、その後スクウェア・エニックスと小学館でコミカライズもされている。シリーズ累計部数は1800万部にものぼり、ネット上では「アニメ化してほしい作品」としても度々話題になっている超人気作だ。
本作品は、誘拐され、2000人の女官と1000人の宦官を擁する後宮に売り飛ばされた薬屋の娘・猫猫が、後宮で女官として働きながら、そこで起こるさまざまな事件を持ち前の薬学や毒への知識で解決していく物語。猫猫は、男性すら虜にするイケメン宦官・壬氏(ジンシ)に気に入られるも関心を示さず、ひたすら毒や薬にご執心。そんな猫猫の変態っぷりには、読者を惹きつけてやまない不思議な魅力と中毒性がある。
先日、そんな本作の最新刊12巻にドラマCDがついた『薬屋のひとりごと 12 ドラマCD付き限定特装版』が発売された。特典のドラマCDは、なんと初の2枚組! 11巻の特装版に続き、今回ももちろん日向夏先生書き下ろしのオリジナルストーリー。声優も非常に豪華で、主人公でありメインヒロインでもある猫猫役を悠木碧さん、もう1人の主人公・壬氏(ジンシ)を櫻井孝宏さん、高順(ガオシュン)を津田健次郎さんが演じるなど力の入り具合が窺える。
〈CAST〉
猫猫(マオマオ):悠木碧さん
壬氏(ジンシ):櫻井孝宏さん
高順(ガオシュン):津田健次郎さん
馬閃(バセン):松岡禎丞さん
陸孫(リクソン)、奕辰(イーチェン):広瀬裕也さん
李白(リハク):内匠靖明さん
羅半(ラハン):小林千晃さん
水蓮(スイレン)、奥方:新田京助さん
娘、他:唯野あかりさん、阿部菜摘子さん
DISC1「宮廷ボーイズトーク」では、羅の一族・漢羅漢の帰りを待つ馬閃と李白、そして羅漢の甥・漢羅半、羅漢の副官だった武官・陸孫の4人が集い、羅漢の帰りを待ちながらトークを繰り広げる。真面目でちょっと天然な馬閃が明るい体育会系・李白に丸め込まれ、お茶とお茶菓子を囲んで食べ物や女性関係について談義する様子は、キャラクターたちの素が見えて何とも微笑ましい。
また、DISC2「魂の蝋燭」では、壬氏と高順が持ち帰った1本の蝋燭を巡るトークが繰り広げられる。その蝋燭は、死者の魂を呼び戻すことができるとして高値で売られていたもの。高順によると、この蝋燭を使って葬儀を行った際、死者の魂がよみがえったらしいのだ。この事例に猫猫の好奇心に火がついて話が進むうち、実際に葬儀へと赴き調べることになり――。展開が気になるのはもちろん、猫猫の壬氏に対する棒読みレベルの対応、蝋燭の噂に心の底から不審がる声、夕餉の毒見をする幸せそうな声、垣間見える本音に真剣に思案する様子など、悠木碧さんだからこそなせる声色七変化も必聴だ。
もちろん本編も引き続き気になる展開。12巻では、領主代行を務めていた玉鶯が暗殺され、舵取りのいなくなった西都の政務を壬氏が行うことになる。そんな中で、玉鶯の息子を後継者にすべく政治を教えてやってほしいと頼まれて――。さらに、不可解な行動を繰り返していた雀の本性も明かされる。このドラマCD付きの特装版で声優陣の美声、名演技とともに日常を覗き見れば、味わい深い『薬屋のひとりごと』の世界が一層広がっていく。本作のファンはもちろん、今まで未読だった人も、これを機に猫猫たちが暮らす中華風の世界を味わってみては?
文=月乃雫