「迷ったら行かない」気分が上がらない誘いは、勇気を持って断ることも大切/自分を整える 手放して幸せになる40のこと
公開日:2022/10/12
15 自分を犠牲にしてまで人と会わない
気の乗らないつきあいはこう考えてみる
「帰省するときは、必ず家族で帰るべきだ」
「あまり気乗りしない飲み会だけど、参加しておかなきゃ」
「これは顔を出しておかないとあとがやりづらくなるかも」
律儀な人、「こうあるべき」に縛られがちな人ほど人づきあいにおいて我慢しすぎて、結果として自分の心を乱してしまいがちです。
そんな人は、自分自身に対して「不真面目だな」と思うくらい、「不参加」という選択をしてみてもいいのではないでしょうか?
年末年始、ゴールデンウィーク、お盆といった、帰省の時期が近づいてくるたびに、どうしても性格の合わない夫の親の顔がチラついて憂鬱になってしまうという女性の相談を聞くことがあります。
こんなとき、私はこうお伝えしています。
「旦那さんと子どもだけを帰省させて、自分はゆっくり過ごしたらどうですか? 向こうのお父さん、お母さんが会いたいのは息子と孫ですから」
こう言うと、台本に書かれたように、必ずこう返ってきます。
「いや、でもこういうときは一緒に帰るのが妻の務めなので」
それはいったい誰が決めたのでしょうか?
こういった世間一般の常識に縛られて悩んでいる人は少なくありません。
帰省に関しては数日の我慢で済みますが、子育て中の女性から聞く特に多い悩みが「ママ友」に関することです。
「ママ友」という言葉は本当に必要?
その時代時代において、新しい言葉が形を変えながら、たくさん登場します。
「イケメン」「引きこもり」「〇〇症候群」「セクハラ、パワハラ、モラハラ」。
言葉というのはとても便利なものですが、逆に言葉になることでその人種が増えてくることもあります。
「ママ友」もその1つでしょう。
おそらくこの言葉が生まれたことによって、悩まされている人が増えていることは事実です。
この「ママ友」――、簡単に言えばPTAのつながりですが、昭和と令和で大きく違うこと。
それは、電話で連絡事項を順番に回していたものが、ラインに変わり一斉送信できるようになり、即座にすべての人に情報が回るようになったことです。
そしてもう1つは、連絡網の進化により、グループ化が加速されたことです。
この「ママ友」も、「こうあるべき」という無言の約束が世の中のママたちの悩みの大きな原因になってしまっています。
参加率、グループのリーダーへの貢献度、周りの家との比較、そして話を合わせなければ空気を読めない人になってしまうという強迫観念。
周りがいい人だらけであればこの悩みは回避されますが、運悪く嫌な人と出会ってしまったとき、どう自分を整えればいいのでしょうか?
子どもはそんなに覚えていない
この悩みを持っている人が、これまた合い言葉のように言う言葉があります。
「私がうまくつきあわないと、子どもが仲間外れにされるかもしれないから」
しかし本当にかわいそうなのは、ママ友との関係で悲しんでいるお母さんの顔を見たり、そのうっぷんで当たられてしまう子どもです。
あなたは幼稚園や小学校低学年の頃に誰とたくさん遊んでいたか、事細かく覚えていますか?
おそらくそれは記憶の彼方でしょう。
ほとんどの子どもが、この時期のことはやがて忘れます。
もしママ友の関係で子どもが仲間外れにされてしまったとしても、それは放課後などのひとときでしょう。
放課後に仲間外れにされたのなら、家で遊んであげればいいのです。
長い目で子どもにとっていちばん記憶に残るのは、お母さんの表情です。
自分のために嫌なつきあいをして悲しむくらいなら、お母さんが笑顔でごきげんでいてくれるほうが子どもはよっぽど幸せです。
「ママ友」という言葉の持つ「べき」に縛られるのはやめましょう。
本当に気が合う人は、ママ友と呼ばなくても仲良くなれます。
誰かのために気の乗らないつきあいに顔を出すくらいなら、好きなことをやって自分の気分を上げて、その誰かに対して笑顔で接することができるほうがよっぽど精神的に健全です。
無理して周りに合わせすぎて、自分を犠牲にするのはやめましょう。
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