女ひとりで家計を支える14人の実例集! 40~60代おひとりさま女性の仕事や暮らしが参考になる『私らしく、働くということ』
公開日:2022/9/21
3組に1組が離婚し、生涯未婚の割合も増えている今、ひとりの人生、ひとりの老後は決して他人事ではないはず。そんなこれからの人生を考え始めた時に参考になるのが、『私らしく、働くということ』(主婦の友社)です。
ひとりで家計を支える女性のライフスタイルを紹介
『私らしく、働くということ』では、シングルマザーや独身女性など、40〜60代の女性14人を取材。ひとりで家計を支える女性たちの仕事や暮らしにスポットを当て、これまでの仕事ヒストリーや人生のターニングポイント、お金のコツなどを紹介しています。
登場するのは、早期退職を目指して働く女性/年金をもらいながらパートで働き続ける女性/関西から高知に移住し書店を開業した女性/会社員時代に資格を取得し起業した女性……など。
最後の章では、専門家が起業のポイントや自分に合う仕事の見つけ方などを紹介してくれています。「小さくても起業したい」「副業を始めたい」と思っている人は必見です。
仕事は社会や人と接点を持てる楽しいもの 人気ブロガー・ショコラさん
人気ブロガーのショコラさん(60代)は、離婚を経験して現在はマンションでひとり暮らし。年金12万円を受給しながらパートで働き、ブログで楽しい日々をつづっています。以前は年金をもらえるようになったら仕事をやめようと考えていたショコラさんですが、いま仕事は社会や人と接点を持てる楽しいものだそうです。
「お金のことをあまり考えず、“いつやめてもいい”というゆとりがあるのは精神的にとても大きいです。仕事を通して経済情勢や新しい知識に触れたり、いろいろな職務の人たちと交流したりできることも、私にとっては大きな意味を持っています。働いているからこその楽しさや張り合いがあるので今のところ働き続けています」(ショコラさん)。
10年後にどう生きていたいかをイメージ 高知で書店を開業・村上千世さん
高知県香美市の山の上にたたずむ書店「うずまき舎」。大阪で会社員をしていた村上千世さんが開いたお店です。自給的な暮らしに憧れ、仕事も住まいも決まらないまま移住。高知で天職を探す中で、村上さんにとって衣食住の次に大切だという本を仕事に選んだそうです。「起業して夢を叶えた移住者というイメージを持たれることも多い」と言いますが、実情はそんなに整然としたものではないそう。
「店の収益だけではやっていけないので、細切れのアルバイトをしたり、いろいろなものを自分で作ったりするのも仕事のうち。畑でたくさん採れたものを周囲におすそ分けすると、別のタイミングでほかのものが返ってくることも。そういう緩やかな循環の輪の中で、なんとか生きのびています。『田舎に住みたい』と思っても、自分の持っているイメージが希薄だとなかなか前に進めません。10年後に自分がどう生きていたいかをイメージできれば、自然とその方向に向かえるはずです」(村上さん)
やりたいことより得意なことを! 専門家が起業のアドバイス
最後の章では、大人女性の起業を支援しているコンサルタントの中山ゆう子さんが、起業するにあたり頭に入れておきたいこと、自分に合う仕事の見つけ方、SNS活用のポイント、起業のパターンを教えてくれます。
「子育てが落ち着いたから何か始めたい、という人は以前から一定数いましたが、最近では在宅勤務しながら起業できないだろうかという相談も増えています。働き方を見直すなら、今の自分がすでに持っている武器を見つけることが一番の近道。例えば人によく褒められることはありませんか? 自分が動いて人が喜んでくれることはないですか? 普段何げなくこなしていることこそ、仕事にできるかもしれません」(中山さん)。
年金だけでは足りないと言われるけれど、うまくお金をやりくりしながら生活も充実させたい。そんな時に14人の女性のライフスタイルはこれからのヒントになるはず。人生100年時代の長い老後、どうせなら楽しく生きたいですね。