人間関係は「うわべ」で十分!? 親しい友人がいないからと嘆く必要なし!/気にしない習慣 よけいな気疲れが消えていく61のヒント

暮らし

公開日:2022/10/31

10 友人がいなくても充実した毎日を送るコツがある

 読者のみなさんは、人間関係を思っている以上に複雑に考えているかもしれません。だから、気をつかいすぎて疲れてしまうのではないかと思います。

 よくある考え方に「友達100人できるかな?」というものがあります。

たくさんの友だちを作れる人のほうがしあわせになることができ、友だちがいない人は孤独で、みじめな人生を歩まなければならないのだ、と思い込んでしまうのです。

 もちろん、この考えは間違いです。

 

 先ほど、人間関係は、うわべの薄っぺらいものでもいいのですよ、というお話をしましたが、もし友人がいないことに悩んでいるのなら、友人をムリに作ろうとしなくてもかまいません。

 友人は作らなくともいいので、その辺にいる、ぜんぜん知らない人に話しかけてみてください。

 それだけで、友人から得られるのと同程度の喜びや興奮、幸福などを感じることができますから。どういうことか説明しましょう。

 

幸福感とは友人の数は関係ない?

 

 シカゴ大学のニコラス・エプレイは、イリノイ州のホームウッド駅を利用している通勤客97名にお願いして実験に参加してもらいました。

 エプレイは、通勤中に知らない人に話しかけ、頑張って「近所の人と話をするように」とお願いしました(いきなり話しかけられた相手も、びっくりしたことでしょうね)。

 目的地の駅に着いたところでいろいろたずねてみると、知らない人に話しかけても、平均して14,2分とわりと長く話すことができ、とても楽しく会話できたと答え、「しあわせで気持ちがよかった」と答えたのです。

 たとえ知らない人とでも、ほんの少し会話ができれば、私たちは思いのほかハッピーな気分になれるんですね。

 友人など作らなくとも気にしなくていいですよ、と私がアドバイスするのは、こうした研究が参考になると考えるからなのです。

 

 たとえば、犬を散歩している人を見かけたら、「かわいいワンちゃんですね。お名前は何ていうんですか?」と飼い主に声をかけ、名前を教えてもらったら、「またね~、○○ちゃん」と手を振りながら通りすぎるだけでも、ものすごくしあわせな気分になれます。別に知り合いにならなくともいいのです。

 スーパーやデパートで買い物をするときには、レジ係の人に、「ここのお惣菜って、本当においしいんですよね」とひと言だけ話しかけます。いきなり話しかけられてビックリする店員さんもいるかもしれませんが、たいていは笑顔を見せて、「ありがとうございます」などと返事をしてくれます。

 

 友人などいなくとも、知らない人と、ちょこちょこと話すようにすれば、それで十分です。別に友人を作ろうとしなくとも、軽いコミュニケーションを意識してぜひあなたもトライをしてみてください。きっといつもと違う気分を感じることができるはずですから。

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