なんだか面倒くさい、好きじゃないかも――チャレンジ意欲にフタをする、心の中のブロックって?/もう一度、チャレンジ
公開日:2022/11/13
チャレンジへのブロックは解消できる
このchapterでは、みなさんの中にあるチャレンジへのブロックを「妖怪」に見立てて、紹介してきました。
あえて妖怪に見立てたのは、みなさん自身と、みなさんの中にあるブロックとを、切り離して見られるようになっていただきたかったからです。
多くの人は、チャレンジをしようと思いつつ、恐れや不安を抱いてやめてしまったとき、「私はなんて意気地がないんだろう」「僕にはチャレンジするだけの甲斐性がない」といったような形で、自分を責めてしまいます。
その結果、多くの人は「チャレンジ」というものを、「大きなストレスのかかるもの」だと考えてしまうのです。
僕自身も、バイト生活をしていたところから、自転車でのオーストラリア横断旅に出ましたが、その頃の話を講演会などで楽しくしていると、「本田さんは、そもそもバイタリティがあるんですよ」「私はそんなにメンタルが強くないんで、その時点で無理です」なんて言われてしまったりします。
でも、違うのです。
今となっては、あの旅に出たのは「チャレンジだったのかもなぁ」と思いますが、そのバックパッカー旅に出たきっかけは、当時のバイト先の嫌なヤツだった先輩がオーストラリア旅行から帰ってきたら、めちゃくちゃ性格がよくなってたから。
それに影響を受けて、ノリで行ってしまった……というのが真実なんです。
学生ノリだったと言えばそれまでかもしれませんが、自分なりにプランは考えつつもいろいろな石橋を叩きすぎず、自分の楽しさ優先でチャレンジを重々しいものにしなかったことが、妖怪に邪魔されず、うまくいったり、幸運に恵まれたりした秘訣のような気がします。
ですから「チャレンジ」というときに、身構えてしまう必要はありません。
何かをしようと思うときに、恐れを感じたり、面倒くさい気分になったりするのは、みなさん自身にバイタリティがないのではなく、生物として何億年にもわたってDNAに刷り込まれてきた防衛反応が、自動で発動しただけなのですから。
つまり、あなた自身ではなく、妖怪にストップをかけられているだけ、というわけ。
ただ、現代は、太古の時代と違って、大草原の中で肉食獣に襲われたりする心配は基本的にはないですよね。
だから、現存しているその防衛反応も、おおよそ外してしまって大丈夫なのです。
とはいえ、「妖怪の存在を知ったところで、どう動きを止めたらいいかなんてわからないよ」となるのが普通だと思います。
そこで、次のchapterからは、そうした妖怪を暴れさせずに、みなさんが不安や恐れにやられてしまうことなく、楽しくチャレンジに臨んでいけるためのステップを解説していきたいと思います。
<続きは本書でお楽しみください>