成功者の悪口ばかり言う人にはどう声かけすればいい? 論理的思考力を磨くモギシケン/本当の頭のよさを磨く脳の使い方
公開日:2022/12/9
「耳コピ」でも論理的思考力は鍛えられる
自分は論理的じゃないなあと思っている人は、「耳コピ」で論理的思考力を鍛えるという方法もあります。
いま、耳で聞くオーディオブックというものがたくさんあります。YouTubeなどにも専門家が専門分野について話しているアーカイブがいろいろあります。
そういうものを、まずは耳だけで聞いてみる。そして何を話していたか、論旨をメモしてください。そしてオーディブックの場合は、あとから同じ本を活字で読んでメモした論旨が合っていたか答え合わせしてください。YouTubeなどアーカイブが残っているものであれば、もう一度動画を見ながら答え合わせをします。
これは、「耳で聞いて、手で書く」行為が、脳で論理に当たる部分だけを抽出する訓練になるのです。なぜなら、耳で聞いて手で書きとるとき、「脳幹網様体賦活系」(RAS:Reticular Activating System)が活性化します。
頭文字をとってRASと呼ばれるのですが、この神経ネットワークが刺激されることで、脳はその対象へ集中します。
動画やオーディオブックを聴きながらメモをとる。そのとき脳は動画やオーディオブックの内容に集中し、本当に必要な部分を聞き分けるようになります。
自ずから、いちばん大切なロジックだけを抽出できるというわけです。
また、最近は小学校などでも、課題解決に向けてグループで協力しながらプロジェクトに取り組む「プロジェクト型学習」の時間を設けている場合があります。このプロジェクト型の学習は論理的思考力を養う訓練に直結します。
大人の場合は授業でというわけにはいきませんが、興味があるテーマ、たとえば、「地球温暖化について」という課題を自分で設定し、調べ、課題解決への提言までまとめます。
そしてできればご家族や友人などに対してプレゼンし、ロジックに不具合がないか感想を聞いてください。
これを続けていると、自然と論理的思考力が養われていき、いろいろな物事についてロジックベースの適切な判断ができるようになります。
<第5回に続く>