YouTubeチャンネル登録者13万人超! デリーモのパティシエが教える「とんでもないお菓子作り」に挑戦してみた
公開日:2022/12/3
お菓子を食べると、どうやったらこんなにおいしくできるのか、私は不器用でおおざっぱなのでいつも不思議に思う。そんな謎に触れられたのが、『誰もが失敗せずにおいしくできるとんでもないお菓子作り』(江口和明/ワニブックス)だった。
日比谷ミッドタウンに店舗を持つパティスリーアンドカフェ DEL’IMMO(デリーモ)のシェフパティシエである江口和明氏のレシピ本。氏のYouTubeチャンネルの登録者数は13万人を突破している。
人気パティシエの写真たっぷりのレシピ本
デリーモの繊細で華やかなパフェやこだわりのケーキにはファンも多く、私もそのひとりだ。そんな人気パティシエが「常識外れ」のお菓子の新しい作り方を教えてくれる。全工程に写真をつけ、お菓子のなぜ? を丁寧に解説するとのこと。
「サラダ油を使わないシフォンケーキ」「チーズを使わないふわふわのスフレチーズケーキ」など、メニューを見るだけでおいしそう、作ってみたい、できるかなぁがせめぎあう。
最初にとんでもないお菓子作りにおける、8つのコツが紹介され、基本の道具や材料も紹介されているので、お菓子作り初心者の人はそれを参考にしよう。大変不器用で、食い意地だけがある私でも作れるのか。早速読みながら実践してみた。
ちゃんとできた! スポンジケーキに思わぬ壁が……
まず、最初の基本的なことをやろうと思ってすべての材料を準備。そしてレシピを開く。
1. クッキングシートを型の底面と側面にあわせて切り、型に敷く
「これは無理かも」とつぶやいた。
何しろ不器用すぎるので、クッキングシートを型の大きさに合わせて切れない。ここで挫折はさすがに、と大騒ぎしながらなんとかカット。卵を割り入れるところまでたどり着いた。
4. 砂糖を加えたら軽く混ぜてなじませ、ハンドミキサーの高速で全体が白くもったりするまで5~7分泡立てる
とのことだが、この黄色が本当に白くなるのか、もったりとは? と思いつつ、ハンドミキサーのスイッチをオン。
しばらくしたらちゃんと白くなった。理科の実験のようである。あとは薄力粉、次に溶かし混ぜた生クリームとバターを入れ、さらに混ぜていく。
焼き上がりまで不安で仕方なかったが、下の方が少し膨らまなかったもののきれいに仕上がった。冷まし方もきちっと書いてあるので安心だ。
味は本当にふわふわ。初めて作るにしては上出来ではないだろうか。かつて子どもの頃「わかったさんのショートケーキ」を読んで憧れていたスポンジが、自分で作れるなんて! と感動した。
材料3つだけ! 丸めるのに苦戦したトリュフ作り
せっかくだしもう1種類作ってみようと、材料3つだけでオーブンも使わないトリュフ作りに挑戦。
いわゆるテンパリングは不要。電子レンジでチョコと生クリームを溶かし、なめらかになるまで混ぜる。
混ぜ固めたものにココアをまぶし、さらに冷やす。それから丸めるのだが、体温の高い手を持つ私には柔らかな生チョコを丸めるのは至難の業。
ちゃんと、手があたたかい人はゴム手袋の下にさらに軍手をはめようと注意書きはある。しかし不器用には二層の手袋越しというのもなかなか難しかったのである。
見た目は不格好ながら、なんとか完成。食べてみれば、外はパリっと、中はふわっとなめらか。とてもおいしかった! 苦労しただけに感激もひとしお。
ワクワクする心にしたがって、楽しいお菓子作りに挑戦してみては?
難しい部分もあれど、とにかく楽しかったお菓子作り。全編にわたってかなり丁寧にレクチャーがあり、なおかつびっくりするようなアイディアがちりばめられているので、読むだけでも非常に面白い。
レアチーズケーキに台湾カステラ、喫茶店のプリン。ぜひ挑戦してみてほしい!
文=宇野なおみ