「結果を出さなければ…」頑張りすぎて心を病んでしまうときは/仕事・スポーツ・勉強のプレッシャーがなくなる本

暮らし

公開日:2023/1/16

 ここ一番の試験当日や大切な商談のプレゼン、絶対に負けられない試合を迎えたとき――。誰にとっても、心に緊張が走る瞬間があるもの。押し潰されそうなプレッシャーを感じたとき、自分の心とうまく付き合うには…?

仕事・スポーツ・勉強のプレッシャーがなくなる本』は、日常のあらゆる場面で感じてしまうプレッシャーから自由になりたい人に向けた「プレッシャーの取り扱い説明書」。緊張や悩みに振り回されずに結果を出すための方法をわかりやすく解説しています。

 オリンピック選手だって、プレッシャーを「なくす」ことはできません。では、プレッシャーを感じたとき、どう対処すればいいのでしょうか。

※本作品は森優洵著の書籍『仕事・スポーツ・勉強のプレッシャーがなくなる本』から一部抜粋・編集しました

仕事・スポーツ・勉強のプレッシャーがなくなる本
『仕事・スポーツ・勉強のプレッシャーがなくなる本』(森優洵/太陽出版)

はじめに

 コロナをはじめとして、予期せぬことがどんどん起こり、解決できない問題、解決策がわからない問題が増えてきています。そして、

「そんななかでも結果を出さなければいけない…」

 というプレッシャーを感じる人が激増してきました。

 これが、心に不調を訴える人が増加している要因にもなっているように感じます。

 

 とくに、

「自分が何とかしなければ」

 という責任感の強い真面目な人、

「まわりのために何とかしたい」

 という優しい人ほど、気持ちが空回りして、プレッシャーに苦しんでいます。

 

「プレッシャーがなくなったらどんなにいいだろう」

 そう思いますよね。

 わたしも、慣れない場所で話すときには、いまだに緊張しています。

 でも、それでいいのです。

 

 プレッシャーをなくすのではなく、どう扱うか?

 この方法がわかると一気にラクになっていくはずです。

 

 本書は、プレッシャーを「使いこなせる」ようになる人が増えることを願って執筆しました。

 

 オリンピック選手ですら、プレッシャーを「なくす」ことはできません。

 当然、一般のわたしたちも、プレッシャーをゼロにすることはできないものです。

 でも、それを知らずに、がんばりすぎて心を病んでしまう人が大勢います。

 

 こういった状況が続くと、今度は

「がんばらなくてもいい」

「努力しなくてもいいんですよ」

 という考え方も世の中に出てきます。

 でも、がんばらず、努力せず、好きなことをするだけで、本当にいいのでしょうか?

 

 これらは、本当は何の解決にもなりません。

 むしろ、問題を先送りすることで、かえって大きな問題となって返ってきてしまうことも…。

 

 生きていると、結果を出さなければいけない瞬間があります。

 なんとしても向き合わなければいけない瞬間があります。

 仕事、スポーツ、勉強、家庭のこと…。

 プレッシャーは、どんな分野にも訪れるものです。

 どうしても対峙しなければいけないとき、逃げるより、結果を出せたほうがまわりの人の歓びにも、本人の歓びにもつながります。

 

 つまり、わたしたちが健康的に生きるためには、プレッシャーをうまく扱うことが不可欠なのです。

 

 ちなみに、結果を出せるようになるために必要なのは…

プレッシャーを乗り越える
プレッシャーと仲良くなる
プレッシャーをうまく使う

 といった考え方と方法です。

 

 わたしはプロコーチとして21年、ストレスクリア® 心理学を確立して8年、これまでにのべ5万人のプレッシャーを外すサポートをしてきました。

 ですから、どんな人にも有効な、プレッシャーの外し方をお伝えすることができます。

 

 力のある人ほど、プレッシャーを強く感じやすくなります。

 だからこそ、プレッシャーを使いこなせるようになると、人間的に大きく成長できるのです。

 

 プレッシャーがかかるということは、それだけ一生懸命生きているということ。

 プレッシャーを感じるのは、真面目に目の前のことに取り組んでいる証です。

 まわりの人から、期待されていることのあらわれでもあります。

 

 自分の心をうまく扱えるようになり、

「プレッシャーがあってよかった」

 と言える人がひとりでも増える助けになれば、こんなにうれしいことはありません。

 本書を読むだけでもプレッシャーが軽減していくはずです。

 ぜひ一緒に、取り組んでいきましょう。

2022年11月 森優洵

<第2回に続く>

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