同じ悩みを持つ母親同士、よく話すように。でもシングルマザーの身を変に気遣われ、微妙な雰囲気に…/赤い隣人~小さな泣き声が聞こえる
公開日:2023/3/7
社会問題化している児童虐待。親の自覚のないままにしつけがエスカレートしていき、虐待化していくケースが報告されています。しつけと虐待の境界線を超えてしまうきっかけは、もしかしたら誰にでもある身近なものなのかもしれません。
今回紹介するのは、第25回手塚治虫文化賞短編賞受賞作家・野原広子氏による「自覚のない虐待」を描いた『赤い隣人~小さな泣き声が聞こえる』です。
幼い息子と2人で新しい街に引っ越してきた希。シングルマザーの辛さを抱えながら、同い年の娘を持つ主婦・千夏と出会い、家族ぐるみのお付き合いを始める。普段は穏やかな千夏だが、どこか様子がおかしい。真夜中の大きな物音、子供の頭のアザ…。一見幸せそうに見える家庭をもむしばむ、現代の闇を描いたコミックエッセイです。
健太とモモちゃんが2人そろっておねしょをした日を境に、モモちゃんママ・千夏と一緒に帰るようになった希。共通の話題に花を咲かすも、シングルマザーの身を変に気遣われ、微妙な雰囲気に。
※本作品は『赤い隣人~小さな泣き声が聞こえる』(野原広子/KADOKAWA)から一部抜粋・編集しました
第6話 帰り道