超ど素人でも大丈夫!? 貯蓄額別の資産運用プラン紹介! 自分に合うプランが見つかる資産運用入門書

暮らし

公開日:2023/3/21

超ど素人がはじめる資産運用 第2版
超ど素人がはじめる資産運用 第2版』(風呂内亜矢/翔泳社)

 将来のお金が心配だ。だから、資産運用を始めたいとは思ってはいるのだが、何から始めていいのやら。NISAの優遇措置が拡充されるらしいからNISAを始めればいいのだろうか。それともiDeCoの方がいいのだろうか。自分にピッタリの資産運用の方法を知りたいが、知る術も分からず、一歩を踏み出せないでいる人は多いのではないだろうか。

 そんな「資産運用を始めたいが、始められないでいる」という人にオススメしたいのが、『超ど素人がはじめる資産運用 第2版』(風呂内亜矢/翔泳社)。ファイナンシャルプランナーである著者が、資産運用の基本のキを分かりやすく解説してくれる1冊だ。それも、2024年から施行されるNISA制度の恒久化(令和5年度税制改正大綱を反映)を踏まえた最新の内容なのがありがたい。最新の情報を知り、これからのための資産運用の方法を学んでいけば、今の自分に合った最適なプランが分かるだろう。

投資はもちろん、家計の見直しから、税金の仕組み、給与明細の読み方まで解説

 そもそも「資産運用」というと、真っ先に「投資」をイメージする人が多いのではないだろうか。だが、資産運用は投資だけではない。収支を適切に管理し、手元にできた資産を預貯金や投資信託など必要な形に変えて保管する仕組み全体が、資産運用というものだ。この本では、投資についてはもちろんのこと、家計の見直し方法から、税金の仕組みなどの金融の基本的知識、さらには給与明細の読み方、すでに備えられている保障、将来もらえるであろう年金額などについても解説。確かに「将来のお金が心配」と思いながらも、そもそも自分の資産について把握できていなかった……という人は少なくないだろう。まずは、自分の資産や毎月の支払いを見直してみる。その上で、銀行選びやキャッシュレス決済などを工夫して、お金を効率よく貯められるようにする。それだけではなく、お金は「貯める」以外にも「使い方」が重要だ。賢くお金を使うにはどうしたらいいのか、投資した金融商品はいつ、どんな風に現金に換えていったらいいのか。そんな、投資に飛びつくより先に知るべきこと・すべきことがこの本では詳しく解説されているのだ。

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NISA(つみたて)とiDeCo、どっちがいいの?

 もちろん投資についての記載も手厚い。それも初心者が疑問に感じやすい部分も含めて、投資の知識を分かりやすく教えてくれる。たとえば、多くの人が疑問に思うであろう「NISA(つみたて)とiDeCoどちらがいいの?」という問いに対しては、「45歳以上はiDeCoを優先、45歳未満はNISA(つみたて)を優先」するといいとのこと。それは、iDeCoに拠出したお金が引き出せるのは原則60歳からであるのに対し、NISA(つみたて)はいつでも引き出せるという特徴があるためだそうだ。とはいえ、最終的には両方フル活用すべきらしく、この本ではiDeCoを始める最適なタイミングについても教えてくれる。何も分からなくても、この本を一通り読めば、今ある制度の基本をおさえることができるだろう。

あなたにぴったり! 貯蓄額別に6つの資産運用プランを紹介

 さらに、本書では、貯蓄額別に6つの資産運用プランが紹介されている。貯蓄額によって何を優先すればいいのかは当然変わってくるが、これなら自分に合ったプランがすぐに分かりそうだ。たとえば、貯蓄額が100万〜500万円未満のタイプの人は、「ひよこプラン」。貯蓄が500万円を超えるまで、少し預貯金中心で家計の見直しをしてみると良いらしい。その後、少し投資を試してみたい人は、月1000~3000円程度の積立投資を「NISA(つみたて)」口座で始め、どうしても積立をすることに気が進まない人は、予算20万円などと決めた中で、個別株などのいくつかの商品を試してもみると良いのだそうだ。オススメの商品も紹介されているから、参考にしやすい。「投資なんて難しそう」と感じていた人も、これならハードルが随分下がるのではないだろうか。

 この1冊で今の自分がすべき、資産運用方法が分かる。知識を身につければ怖がる必要はない。初心者でも分かりやすいこの本をもとに、あなたも資産運用に挑戦してみてはいかがだろうか。

文=アサトーミナミ