『ハライチのターン!』は深夜ラジオのカウンターにしたかった。ハライチ(岩井勇気・澤部佑)×宮嵜守史【対談】/ラジオじゃないと届かない④

エンタメ

公開日:2023/3/28

TBSラジオ「JUNK」統括プロデューサーによる、書き下ろしエッセイ『ラジオじゃないと届かない』(宮嵜守史/ポプラ社)。ラジオに捧げた25年について、ラジオ愛あふれる文章が綴られた1冊。本連載では、本書から、著者とともに番組を作ってきた人気パーソナリティの極楽とんぼ、おぎやはぎ、バナナマン、ハライチ、パンサー向井さんとの豪華対談の一部を、特別に公開します!

【30日間無料】Amazonの読み放題をチェック >

ラジオじゃないと届かない
ラジオじゃないと届かない』(宮嵜守史/ポプラ社)

ハライチ

貫いてメジャーになったハライチ

 二〇二三年一月、ハライチはフジテレビ「ぽかぽか」のM​Cに起用された。

 ハライチが平日のお昼にテレビの帯番組でM​Cを務めることを、僕はどこか必然であると感じた。岩井君からその話を聞いたとき、声には出してないけど「ほら~やっぱり!」と思ったくらい。予感が的中した自慢でもなんでもなく、やっぱり二人には華と才がある。おまけに最近は人を惹きつける色気だって出てきた。

 

 初めてハライチを知ったのは、M‐1グランプリのファイナリストになる少し前。二〇〇九年。ライブで観た〝ノリボケ漫才〟は秀逸だった。完全にハライチにハマった。国民の弟(に見える)澤部君と根暗ヤンキー(に見える)岩井君。なんとバランスの取れたコンビか。

 知り合ってからラジオを始めるまでは努めて関わりを持つようにした。何かにつけて二人を起用した。二人はことごとく期待に応えてくれた。

「爆笑問題の日曜サンデー」では特集コーナーのプレゼンターのほか、時には赤坂サカスで中継をしてもらった。極楽とんぼのお二人との対談で出た、澤部君の横っ腹を僕がつねったのはこのときだ。三〇〇回記念で明石家さんまさんをお招きした回では、リスナーにおせんべいを配る中継に出てもらった。

 岩井君には「おぎやはぎのメガネびいき」で深夜にマラソンをしてもらったし、「おぎやはぎのクルマびいき」ではドライブで草津温泉に行ってもらった。宿泊先は予算がなかったので草津の僕の実家。岩井君は実家に到着するなり僕の父からビールを強引にすすめられて困惑した様子だった。ところが持ち前のコミュニケーション力で、あのマッドな父をものの数分で操っていた。

 

「ハライチのおもしろさをもっともっと知ってもらいたい」と、いろんな仕事を共にした。

 二人の努力と才能で知り合った頃からは考えられないほど忙しくなったハライチ。多くの人から評価され求められる存在となった。

 そんな存在になったハライチが三年前から始めた単独ライブ。二人から演出をお願いされたとき、涙が出るほど嬉しかった。

 

 二人のキャラクターと関係性が活きる「ハライチのターン!」。

 例えば営業タイアップ企画って、やり方やテンションを間違えるといやらしく聞こえるときがある。だけどハライチは違う。岩井君の言いたいこと言っちゃうキャラクター、澤部君の上手に受けてバランスを取るキャラクター、それが合わさったハライチだからスポンサーにもリスナーにもおもねることなく企画が成立している。

 これは誰でもできるものじゃない。そういうキャラクターと関係性でずっといられるハライチの素質だ。

 

「ハライチのターン!」が人気になったのも、タイアップが続くのも、そしてテレビの帯番組のM​Cというメジャーな領域で活躍することになったのも、二人が変わったのではなく、周りが、あるいは周りの見方が変わったからなんじゃないか。

 だって、ハライチはハライチをずっと貫いていたのだから。その素質に周りが気付けなかっただけ。僕も含め。

ハライチ

岩井の可能性を感じた焼鳥屋でのアニメ話

宮嵜 最初に会ったときのことって覚えてる?

澤部 トークライブの会場で挨拶したのは覚えてます。

宮嵜 表参道GROUNDで定期的にやっていた『ハライチ×ハライチ』ね。ワタナベのライブやDVDの『8号線八差路』も見ていて、注目はしてた。ハライチの当時のマネージャーさんが常々僕に「ハライチの二人にラジオをやらせたいと思っているんです」って言っていて。「一度でいいからトークライブを見に来てください」と誘ってくれたから、何度か足を運ばせてもらったんだよね。

岩井 トークライブのあと、一緒に表参道の焼鳥屋に行きましたよね。俺らのトークライブを見て、「これならラジオがやれそう」って思ったんですか?

宮嵜 実は思わなかった。トークライブとラジオってまた全然違うじゃん? むしろ、焼鳥屋で思ったよ。「ラジオをやったらおもしろいんじゃないか」って。

岩井 へぇ~。

澤部 なんでですか?

宮嵜 なんでだろう?(笑)。

澤部 そこが聞きたいところなんですよ!

岩井 そこが本になるんじゃないですか?

宮嵜 澤部君は〝もう〟だったじゃん? もう何でもできるって印象だった。岩井君は最近見ておもしろかったアニメの話をしてたんだよね。その話を聞いて、そのアニメを見たくなったの。それで「ラジオが向いてるな」と思って。

岩井 話したのは『モノノ怪』とか、新作だった『ゲゲゲの鬼太郎』とか、『(天元突破)グレンラガン』とか、その辺だった気がします。「猫娘の背が昔より伸びてる」って話をした記憶がありますね。

宮嵜 話を聞いてアニメを見たくさせるってすごいことだと思うんだよ。おもしろかったアニメの話は誰にだってできる。だけど、聞き手に「見てみたいな」と感じさせるのは、ラジオのパーソナリティが持っていなきゃいけない力の一つなんじゃないかって思ったんだよね。

澤部 そのとき、最近見たアニメを聞いたのは岩井のテスト的な感じだったんですか?

宮嵜 そんな風には思ってない。全然思ってない。

澤部 普段通りの適当な会話からそうなったんですか。

岩井 アニメの話をしたのがよかったのかもしれないですね。そのアニメがどれだけ好きかをガーッと話す人っているじゃないですか。俺はそもそもそれがすごい嫌いなんで(笑)。ラジオをするにあたって宮嵜さんがいつも言っている〝一見さんでも聴けるような感じ〟や〝自分よがりにならないラジオ像〟と、俺のアニメの話が合致したのかもしれないですね。

宮嵜 好きだけじゃ不親切で、ラジオだとそこにプラスして、人が聴いていることを意識しなきゃいけないじゃない? 聴いている人がいる以上、その人に興味を持ってもらうとか、その人のプラスになる要素を付加しないといけないと思ってて、それこそがラジオという感じがする。岩井君はそれができてたんだよ。

岩井 宮嵜さんは最初から俺らにそういうことを教えてくれましたけど、でも一方でそうじゃないラジオもいっぱいあるじゃないですか。今聴いてくれている人、ずっと聴いてくれている人たちをとにかく大事にするようなラジオ。それが悪いってわけでもない。そう考えると、ラジオの正解は特にないんじゃないかって思うんですよ。おもしろすぎると聴かない、聴き流せるぐらいじゃないと聴かないって人もいる。でも、そういう番組を目指すのも俺としては意味わからないから、〝おもしろい〟を求めてやってるんですけど。俺はラジオ主軸の人間じゃないんでいいんですけど、宮嵜さんはラジオの人じゃないですか。宮嵜さんの是は何なんですか?

澤部 なるほどね。

宮嵜 二人にずっと言ってきたことが正解だと思っているし、正しいことだと信じてやってる。やってるけど、正解・不正解じゃないって岩井君は言ったけど、ホントにそうなんだよ。ラジオ以外にも今は音声コンテンツが多様化しすぎちゃって、正解ってもはやどこにもない。だけど、地上波の放送局にいる身としては、百人いたら百人が聴いておもしろいって思ってもらえるものをまずは目指さなきゃいけないって考えてる。

澤部 地上波でやるからには。

宮嵜 うん。不特定多数に届けているわけだし、理想としてそれを目指さないと進歩はないと思うから。そんなの無理だって思う部分はあるけど、最初から無理だってやらないんじゃなくてね。もちろんファンにだけおもしろいと思ってもらえればいい、車好きだけにおもしろいと思ってもらえればいい、そういう番組があったっていいわけじゃん? 今はニッチなものもウケてるし、共存できるのがラジオの自由さだったりするから。だから、今僕が言ったことと反対の話になっちゃうけど、放送局も変容してきて、ニッチな話題を取り上げる番組が増えていると思う。

岩井 ああ、なるほど。ラジオ界はそっちの傾向にあるって感じですか?

宮嵜 ニッチな番組がタイムテーブルの中にあったっていいと思う。そんな中でも、やっぱりお笑い芸人を起用している以上、『ハライチのターン!』は、ハライチの話していることがおもしろければおもしろいほど聴く人が多くなって、聴く人が多くなったらスポンサーがつく……というわりと昔からあるスキームでやっているよね。

岩井 じゃあ、ニッチなジャンルの番組をやるとしたら、その手法は取らないですか?

宮嵜 取らないと思う。もちろん超えなきゃいけない最低レベルはあると思うよ。話がちゃんとおもしろくなきゃいけないし、興味を持ってもらえるように喋ることは必要。

岩井 そもそも俺はラジオをほとんど聴いてないし、そこに宮嵜さんが今話したような考え方をすり込まれてきたんで、芸人ラジオでも閉鎖的な番組は聴けなくなりましたね。

宮嵜 わかる。メチャクチャわかる。澤部君は反対に昔からラジオを聴いてたんだよね?

澤部 聴いてました。俺はそれにのめり込んでましたからね。〝俺らだけの〟みたいな雰囲気が楽しかったんで。

岩井 伊集院(光)さんも爆笑問題さんも安住(紳一郎)さんもそうですけど、全然リスナーを囲わないじゃないですか。

宮嵜 そうだね。その人の中で正しいと思っていることをやればいいというのが前提なんだけど、僕も好みとしては、門が全開になっている番組がいいなって思ってる。長年やってきた今はね。だからこそ、『ハライチのターン!』でリスナーの呼び名を番組が能動的に決めようなんてことになったら、ちょっと嫌だったりする。

澤部 うんうん。

宮嵜 リスナーからの「こういう名前にしましょうよ」を紹介するなとは言わないんだけど、番組から「リスナーをなんて呼びましょうか」ってやっちゃうのは違うんじゃないかって。何十年も放送してて、何十万人、何百万人が聴いてたらいいんだけど。ラジオ番組ってその扉を閉めるタイミングが重要だと思うんだよね。

岩井 なるほど、なるほど。

宮嵜 結局、ラジオってマスメディアだとは言いつつ、今は〝太客商売〟なわけ。リスナーの熱が高いからさ。例えば、番組でグッズを作ると、番組が好きな人だったら買う確率は高いわけじゃん? だから、潜在的に太客商売ではあるんだけど、開けた扉を閉めるタイミングと閉め具合が大事で。番組ができた直後に、リスナーの呼び方を決めたり、最後の挨拶を決めたり……。

澤部 ありますね(笑)。

宮嵜 それってもう扉を閉めちゃっているわけだからさ。そうなると、新しいリスナーはなかなか入れない。もちろんそれが良さでもある番組もあるよ。深夜ラジオの定石みたいなものってあるじゃない? 最初に挨拶して、トークして、後半にコーナーやって。生放送だったらメールテーマを決めて。それが悪いわけじゃないんだけど、全部が一様じゃなくていいなとずっと思ってたの。鯛焼きの型みたいに全部の番組が判で押したように、同じ構成でやる必要はないって考えてて。

『ハライチのターン!』は深夜ラジオのカウンター

岩井 だから、うちのラジオは特殊なんですね。トークを最後に持ってきてて。

宮嵜 特殊だね。

岩井 なんでそうなったんですか?

宮嵜 前身の『デブッタンテ』のころはミニコーナーもやってたじゃない? 「西田大明神」のコーナーとか。

澤部 ああ、ありましたね。

宮嵜 コーナーもおもしろいんだけど、『デブッタンテ』は三十分で、『ターン!』は一時間になったでしょ? ハライチのラジオでどこが一番おもしろいかなって考えたら、二人のトーク。だったら、そのトークを聴いたあとにコーナーをやっても、あんまり楽しんでもらえないんじゃないかって。さっきの鯛焼きの型の話じゃないけど、とにかく全部深夜ラジオのカウンターにしたかった。全て反対のことをやりたいなって思って。

岩井 なるほど、なるほど。へえ~。

宮嵜 (((さらうんど)))の『夜のライン』をテーマ曲にしているでしょ。既存のJ‐POPを番組の主題歌のように使うって深夜ラジオではあんまりないじゃない? それもカウンターになっていて。

岩井 しかも元気な曲でもないですからね。

澤部 芸人の深夜ラジオ感は確かにないですね。

宮嵜 『夜のライン』はミドルテンポだしね。一時間になったときに、勢いのある音楽をつけて、タイトルコールしてからフリートークをしてさ。後半にコーナーがある形にしても、おもしろくなったと思うよ。だけど、ハライチの冠がついた一時間のレギュラー番組って個人的には念願だったんだよ。だから、二人には悪いけど、自分の思いを全部詰め込ませてもらったというか。

澤部 最高じゃないですか(笑)。でも、だからってわけじゃないですけど、最初はやっぱり不安がありました。俺には聴いてきた深夜ラジオのイメージがあったんで。最初のころはなんかフワフワしてましたもんね。でも、それがだんだん良くなっていって。中身が固まっていったというか。

宮嵜 『デブッタンテ』の頃に、うしろシティと一緒に二組でやってたのもよかったんだと思うよ。うしろシティの収録もハライチはブースの外で見てたじゃない? もしかしたら注意多めだったのはうしろシティかもしれないけど。〝人の振り見て我が振り直せ〟じゃないけれども、そういう影響も二人の中にちょっとずつあったと思う。逆もそうで、うしろシティもハライチを参考にした部分はあったと思うから。

岩井 『デブッタンテ』は最初ハライチが前半で、後半がうしろシティさん担当でしたけど、途中からハライチが後半になったじゃないですか。俺のフリートークが全体の最後になったんで、妙な責任感があったというか(笑)。

澤部 ちゃんと締めなきゃっていうね。

岩井 しんがりだから、ちゃんとした話を持っていかなきゃって思ってました。お茶を濁せないというか。『ハライチのターン!』もそうですけど、別に最後に抑えのコーナーがあるわけじゃないから。

宮嵜 保険がないからね。逆に岩井君のトークが保険になっちゃってる。

岩井 今でもそれでずっとやっている気がします。といってもエピソードを別に喋らないときもありますけど、それに対する重圧は他のラジオと違うかもしれないですね。

宮嵜 それが程よいプレッシャーだったらいいんだけどね。押し潰されるぐらい重たい石だと、ちょっと申し訳ないなと思うけど。

岩井 ずっとラジオを聴いてきて、メチャクチャ大事に思ってたら、そう感じたかもしれないですけど。聴いてないし、まあまあ、申し訳ないですけど、弱めのコンテンツだろうとちょっと思っちゃってるから。

宮嵜 いや、そうだと思う。ラジオで働いている人は結構そこは自覚していると思う。

澤部 おぎやはぎさんも言ってるしね。

宮嵜 おぎやはぎは「誰も聴いてないと思ってるから、余計なこと言っちゃうんだよ」って言うもんね。

澤部 『デブッタンテ』の最終回でみんな怒られたじゃないですか。あれもデカかったですけどね。四人ともフリートークがあったけど、全員フワッとして、最終回なのにビシッと終わらせられなかった。それで宮嵜さんが一喝したというか。それから全部録り直したんですよね。

宮嵜 あったね。

澤部 あれはちょっとしびれたというか。『デブッタンテ』を長くやらせてもらって、ちょっと緩んでたのかなって。

宮嵜 ラジオをどれだけ重く捉えているかは別として、その先に『ハライチのターン!』と『うしろシティ 星のギガボディ』という一時間のラジオが決まったという余裕もちょっとあったんだと思うんだよ。それが収録で出たんじゃないかって。

岩井 宮嵜さんが半ギレでブースの中に入ってきてね。

澤部 半ギレって(笑)。まあ、それは「ちゃんとやれよ」ってことだから、キレてはいるよね。

宮嵜 『デブッタンテ』は二年半やったんだけど、あのときは「今までのは何だったんだよ」って思ったの。それで、「当たり前のように一時間番組を持てたと思うなよ」という気持ちになって。僕が全部やったわけじゃないけど、いろいろと苦労してきて、やっとそれぞれの場を用意できたわけだからさ。「このままじゃ一時間やらせられない」って思ったんだよね。他にラジオをやりたい人はたくさんいるんだから。

岩井 ただ、俺は納得いってないんですよ。

澤部 なんでだよ!(笑)。

岩井 俺はてっきり他の三人が最終回に合わせて最強のトークを持ってくると思ってたんです。そうしたら、全員薄い内容で。俺は三人がちゃんとしたトークをやるだろうと予想していたから、あえてスカしたトークを用意してたんですよ。そうしたら全員スカした最悪な形になって、「ふざけやがって!」と思ってました。

澤部 ふざけやがってじゃない。こっちの三人も一週間かけて考えてきたんだから。

岩井 俺の計画が台無しになって(笑)。

澤部 それはしょうがないよ。

宮嵜 コントラストをつけようとしていたんだ。最終回でゴリゴリに力が入ったトークが三人続くだろうから、最後に岩井君がサッとスカすという。

岩井 「最後になにやってんだ。スカしてるのはお前だけだぞ」って言われる話を持っていったんで。みんながそんな力量だとわかっていたら、俺もちゃんとしたトークを用意しましたよ。

澤部 みんなそんな週だったんだよ。そんなときもあるから。

岩井 あれは最悪でしたね。

<この対談の続きは書籍をご覧ください>

<続きは本書でお楽しみください>

本作品をAmazonで読む >

宮嵜守史● 1976年7月19日生まれ、群馬県草津町出身 ラジオディレクタ̶/プロデューサー TBSグロウディア イベントラジオ事業本部 ラジオ制作部 所属 TBSラジオ「JUNK」統括プロデューサー 担当番組「伊集院光 深夜の馬鹿力」「爆笑問題カーボーイ」「山里亮太の不毛な議論」「おぎやはぎのメガネびいき」「バナナマンのバナナムーンGOLD」「アルコ&ピース D.C.GARAGE」「ハライチのターン」「マイナビラフターナイト」「ハライチ岩井ダイナミックなターン!」「綾小路セロニアス翔 俺達には土曜日しかない」 YouTubeチャンネル「矢作とアイクの英会話」「岩場の女」ディレクター