SNS時代に注目の写真術! 日本最大級の写真の学びサイト主宰者による「写真の教科書」
公開日:2023/4/27
一億総カメラマンと言われる昨今。素人でもパッと見きれいな写真を撮ることはさほど難しいことではなくなっている。スマホで手軽に撮れるようになったことで、写真の魅力に気づいて趣味化した人も多いのではないだろうか。
そして沼に入ってみるとわかる、その奥深さ。「いい写真ってどういうもの?」「自分は何をめざせばいいの?」と考えるのは自然の流れだ。
日本最大級の写真の学びサイト「CURBON.JP」を運営し、自身もカメラマンとして活躍する写真のプロ・武井宏員氏の著書、『撮り方の基本からSNS発信まで 「好き」を伝える 写真の教科書』(KADOKAWA)から、氏ならではの写真哲学を紹介しよう。
きっと、迷いや悩みを払しょくし、より写真を好きになるためのヒントをくれるはずだ。
まず、多くの人がつきあたる壁は「いい写真ってなんだろう?」だろう。SNSにアップしてみても、いまいち反応がなくてがっかりした経験はだれしもありそう。けれど、そんなことに悩む必要はないと武井氏は言う。
大事なのは、その写真を自分が好きかどうか。その一点なのだ。
写真を見たときに、ワクワクしたり、切なくなったり、自分の心が動くかどうかで写真の良し悪しは決まる。そうして撮り続けていけば、いずれほかの人にも伝わる写真が撮れるようになると。
そのときに、憧れの作品や、取ってみたいイメージを持って撮り続けるのが上達への近道。またできるだけ多くの写真を目にし、何千枚、何万枚と見ていくことで、自分の好きな構図や色味などが体に染みついていくのだそう。
元からカメラマンを目指している人だけでなく、写真に対する造詣を深めるうちにプロになろうと意識していく人もいるだろう。写真を仕事にするために、必要なことは何か?
それは、“プロとしての自覚を持つこと”。すなわち、写真の技術だけではなく、「きちんと下準備を行っている」「モデルと適したコミュニケーションが取れる」「連絡がきちんと取れる」「締め切りを守る」といったきわめて常識的な基本事項だ。
これは、SNSで人気を博してフォロワーを増やし、プロとなっていく人も増えている昨今だからこそ大事にしたいところ。どんな職業でも言える、当たり前と言えば当たり前のことだ。とくにフリーランスともなれば、信頼関係はなにより大切になってくる。
『撮り方の基本からSNS発信まで 「好き」を伝える 写真の教科書』では、基本的な撮り方のポイントはもちろん、壁にぶつかってスランプになったときの対処法、SNSをポートフォリオとして使うにはなど、幅広く写真に関わるための大切なことが書かれている。
「今よりちょっとでもいい写真を撮りたい」人から、プロを目指す人までおすすめの一冊だ。
文=矢島史
(著者プロフィール)
武井宏員●写真家/実業家。大阪生まれ、アメリカ育ち。ニューヨークでスタジオを立ち上げたのち、2018年写真家プラットフォーム(株)CURBONを設立。経営者兼、人物や広告写真を撮影する写真家・映像作家として活動中。
Webサイト:https://www.hirokazutakei.com/
Instagram:@take1official