第2回「コジコジにきいてみた。モヤモヤ問答集」/鈴原希実のネガティブな性格がちょっとだけ明るくなる本

マンガ

更新日:2024/10/21

鈴原希実

こんにちは、鈴原希実です。
みなさんいかがお過ごしでしょうか?

最近は蒸し暑い日が続いていますね。
暑さにやられ、ついつい気が滅入ってしまうこともあるかと思います。
本日もそんな「ネガティブ」な気持ちが少しだけ明るくなる本を皆さんにご紹介していきたいと思います。

今回紹介させて頂く本は「コジコジにきいてみた。モヤモヤ問答集」です。

こちらの作品は「友情って永遠ですか?」「勉強しないとダメですか?」などといった100個の気になるお悩みにコジコジが答えてくれる本となっています。

この説明だけ聞くと、「よくあるお悩み相談系の本かな?」と思う方もいらっしゃると思うのですが。

コジコジはひと味違います。

返答が、とにかく予測不可能なのです。

例えば先ほどご紹介した「友情って永遠ですか?」に対しては
「コジコジは昨日の事も忘れてるなあ」と返したり。

「怒られました」に対しては
「仕方ないや キノコでも採りにいくか」と返したり。

コジコジが言い放つ、これらの掴みどころのない我が道をゆく返答は、枠組みに囚われがちな私にとって驚くものばかりでした。

これは優しく返してくれるだろうという問いもバッサリ切るし、かと思えば思わぬ角度から優しく包み込んでくれるような返答もある。

1冊読み終わる頃には、日々色々と思い悩んでいることなんてどうでも良く思えてきて。
もう少し気楽に物事を考えてもいいのかもと前向きな気持ちになれる作品になっています。

私自身、コジコジの放つひと言のおかげで今まで何度も気が楽になったことがありました。

それは私が高校生の頃。
高校生になると進路希望調査なども始まり、そろそろ本格的に将来のことを考えないといけない時期で、私も例に漏れず進路について悩んでいました。

当時なりたいものが明確に定まっていなかった私。

もうそんな時期か。と焦る気持ちはありつつも、「まぁでも周りもきっとそんなに考えていないだろう」と正直高を括っていました。

ですが、周囲は思ったよりずっと大人で。
誰に聞いても大なり小なり進路のビジョンを答えてくれるのです。

まずい。何も考えていないのは私だけだ。
と焦った私は、その日からインターネットや図書館の本などで、大学や職業について調べ始めました。

もちろん漠然となってみたいなと思う職業などは以前からあるにはあったのですが。

それは「アイドルになりたい」というとんでもない夢物語の様なものだったので、その気持ちは心の奥の奥の奥底の、誰にも触れられないような場所に押し込めて。

私はとにかく探し続けました。
これだと思えるものが何かあるはずだと信じて、探し続けていました。

でも結局、何もない。見つけられない。
私にはやりたい事が何もないのかもしれない。

でも何か、何かになりたいと言わなければ。
どこか目指す場所があると宣言しないといけない。

だってもうそういう時期なのだから。

人生の岐路に立たされた私は、こうして完全に路頭に迷っていました。

当時は何のために勉強しているのか分からなくなってしまい、勉強中に定期的にフリーズしていたように思います。

そんな時に出会ったのが、「コジコジ」でした。

私は元々さくらももこさんの「ちびまる子ちゃん」やエッセイが大好きだったのですが、何故だか「コジコジ」にはその時まで触れてきていなかったのです。

なので、初めて「コジコジ」に出会った時は衝撃的でした。
こんなにもテキトーな感じで生きられるものなのかと。
その時の私からすると有り得ない自由奔放っぷりに、初めは少しギョッとしてしまったのですが、次第に心惹かれていく自分がいました。

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