良い関係を築きたければ、自分よりも高く相手を高く評価すべし! /すぐに実践したくなる すごく使える心理学テクニック
公開日:2023/8/26
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付き合う相手のことを現実以上に高く評価する「ポジティブ・イリュージョン」(肯定的幻想)。自分などにはもったいない人だ、と思って接することで、お互いがハッピーになりやすいのだそう。
※本作品は『すぐに実践したくなる すごく使える心理学テクニック』(内藤誼人/日本実業出版社)から一部抜粋・編集しました
自分などにはもったいない人だと思う
人間関係での満足を高めるコツは、付き合う相手のことを現実以上に高く評価してあげることです。これを心理学では、「ポジティブ・イリュージョン」(肯定的幻想)と呼んでいます。
客観的には、そんなに魅力的でない人でも、いったん好きになれば「世界一素敵な人」に見えてくるものです。これがポジティブ・イリュージョン。そういう目で相手を見てあげるようにすると、相手もうれしいでしょうし、こちらも幸せになれるのです。
ミシガン大学のテリー・コンレイは、レズビアンのカップル784組、ゲイのカップル969組、異性愛者のカップル4287組、異性愛者でなおかつ同棲しているカップル645組に対し、「思いやり」「セクシー」など16の特徴について、自分の点数と、パートナーの点数をつけてもらいました。それから、相手との関係にどれだけ満足しているのかを聞きました。
すると、あらゆるカップルにおいて、自分よりもパートナーに高い点数をつけた人ほど、関係への満足度が高いことがわかりました。
たとえば、「セクシー」という点について、自分は50点、パートナーは90点というように、自分を低く、パートナーを高く評価することが、満足の秘訣だということが明らかにされたのです。これはレズビアンの人でも、ゲイの人でも、異性愛者でも、みな同じでした。
お付き合いするときには、「自分のような人にはもったいない人だ」と思うようにすると、お互いにハッピーになれるのです。
人を評価するときには、客観的になるのではなく、むしろポジティブな方向に歪んでいるくらいでちょうどいいのかもしれません。
恋愛以外の人間関係でも同じです。友だちについても、「自分などにはもったいないくらい素敵な人だ」と思っていたほうが、その友だちもうれしいでしょうし、社員についても、「私のような経営者にはもったいないくらいの人材ばかり」と思っていたほうが、社員もうれしくなるでしょう。子どももそうですね。「トンビからタカが生まれた」と思っていたほうが、子どももうれしいのではないでしょうか。
恋人をけなす人、社員をバカにする経営者、生徒をバカにする教師が、相手から好ましく思ってもらえるということは、およそ想像できません。私たちは、自分を軽んじて見下すような人のことは好きになれないものです。
人間関係でうまくやりたいのなら、いつでも相手に感謝することです。自分のような人間と付き合ってくれるなんて、なんてありがたいのだろう、と思っていたほうが、あらゆる人間関係はうまくいきます。
<第4回に続く>