心理学的にみると、マルチタスクは生産性を下げるだけ…!?/すぐに実践したくなる すごく使える心理学テクニック
公開日:2023/8/27
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「仕事ができる人ほどマルチタスクをやっている」とよく耳にしますが、心理学的に言えば、これは間違っているようです。マルチタスクをしないほうが良い理由とは?
※本作品は『すぐに実践したくなる すごく使える心理学テクニック』(内藤誼人/日本実業出版社)から一部抜粋・編集しました
マルチタスクをしない
いくつかの仕事をほぼ同時進行でこなすことを「マルチタスク」と呼びます。ビジネス誌などを読んでいると、「仕事ができる人ほどマルチタスクをやっている」ということらしいので、「なるほど、これは、私もマルチタスク人間を目指さなければならないな」と思う人も出てくるのではないでしょうか。
けれども、心理学的にいえば、このやり方は大間違い。
人間は、一度にひとつのことしかできません。いや、複数のこともできなくはないのですが、そうすると、それぞれの作業はすべて中途半端なものになります。作業の質が落ちるのです。
さらに、ひとつの仕事に完全には集中できなくなるので、時間もかかるようになります。質が落ちて、時間もかかるのですから、「マルチタスクなんてしないほうがいい」というのが、心理学的には正しいのです。
オランダ最古の大学である、ライデン大学のマリナ・プールは、160名の高校生に宿題を課し、条件によっていろいろなことを一緒にやってもらいながら(つまりマルチタスクさせながら)、宿題を終えてもらいました。そのとき、宿題を終わらせるのにかかった時間も計測してもらったのです。その結果は、上の表のようになりました。
「宿題以外のことはやらない」、つまり、マルチタスクなどしないほうが宿題を片づけるまでの時間が短くなることがわかりますよね。この実験では、解答の「質」のほうは測定されませんでしたが、マルチタスクをしないときのほうが、解答の誤りなども少ないはずです。
2つ、3つの作業を同時進行でこなしていくほうが、なんとなく「仕事ができる人」というイメージがあるのかもしれませんが、実際には、そういう人の仕事ぶりはそんなによくもないのではないかと私は疑っています。
仕事をするときには、目の前の仕事だけに集中し、それをきっちり片づけてから次の仕事、その仕事も終わったら、さらに次の仕事、というように、ひとつずつ片づけていくほうが絶対にいいのです。
<第5回に続く>