百年前の子どもがあこがれた当時の最新のおもちゃは一体何?/3分間ミステリー ゆらぎの物語3⑪
公開日:2023/9/2
『かくされた意味に気がつけるか? 3分間ミステリー ゆらぎの物語』(和智正喜/ポプラ社)第11回【全16回】
1話2~3ページの短い物語を読み、その中の”かくされた意味”を考える『かくされた意味に気がつけるか? 3分間ミステリー』シリーズ。物語を読み終わったら想像力を巡らせ、解説ページで答え合わせをするのがこのシリーズの楽しみ方! 今回の連載ではシリーズのなかでも人気の4冊から、それぞれ4つの物語をご紹介します。やさしいものから大がかりなトリックが仕組まれたものまで、あなたは物語の真の意味にたどり着けるか?
最新TOY
「ねー、新しいオモチャ買ってよー」
「ダメよ」
「なんでー、買ってよー、お願いだよ、お母さーん」
「だからダメ」
「どーしてー」
「だって、前も似たようなの持ってたでしょ?」
「こんどのはぜんぜんちがうんだよぉぉ」
「なにが?」
「先がとんがっててカッコいいしぃ」
「知らないわよ、そんなの」
「買ってよー、買ってよー!」
「もー、うるさいわね」
「お願いだよ、お母さん、買ってー!」
──どこでも見られる、子どもとお母さんの会話です。
さて、子どもが欲しがっていたのは、どんなオモチャだったのでしょうね?
ちなみに、大正八年=一九一九年、今から百年も前のことです。