今をさかのぼること120年前の今日、東京で初めて路面電車（チンチン電車）が走りました。のちにその路線を東京市が買収して市電（いまの都電）となり、多距離・多路線を展開。「都民の足」として急速に拡大した都電ですが、他の交通手段の普及に伴い、現在は一路線を残すのみとなりました。その唯一残された路線がこの絵本のタイトルにもなっている『はしれ！ ちんちんでんしゃ -東京都電 荒川線-』（後藤英雄著）です。

1981年に小峰書店から出版された『はしれちんちんでんしゃ : 東京都電荒川線』をもとに、2016年に弊社で復刊したこの絵本は、著者が保管していた原画から新たな版を起こし、大きなサイズで読みやすいものに編集し直しました。

いまはもう失われてしまった建物や風景も忠実に描かれ、東京の移り変わりを知る資料としても楽しめる一冊です。