夫が同じ女と3度の浮気…実話から生まれた、サレ妻決意の制裁物語『3度目の浮気 ゴミカス旦那よ、覚悟しろ』

マンガ

公開日:2023/8/25

3度目の浮気 ゴミカス旦那よ、覚悟しろ
3度目の浮気 ゴミカス旦那よ、覚悟しろ』(しんどうなつこ/KADOKAWA)

 浮気したパートナーを許すには、相当な覚悟と忍耐がいる。これまで築いてきた信頼関係をマイナスから積み重ねていくのは、どんなに心が広い人であってもなかなか難しい。特に、「信じたい」という気持ちを何度も裏切られてきた場合はなおさら、パートナーを許すことができなくなるものだ。

 コミックエッセイ『3度目の浮気 ゴミカス旦那よ、覚悟しろ』(しんどうなつこ/KADOKAWA)は、そんな「サレ妻」の怒りが詰め込まれた不倫制裁物語だ。

 本作は、作者がInstagramやブログで4年間にわたって綴ってきた『され妻なつこ』を電子コミック化したもの。実体験をもとにしているからこそ、描かれている「サレ妻」の怒りと苦しみ、葛藤に胸が締め付けられる。

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同じ女と3度も浮気をした夫を制裁したい…!

 主人公・なつこは過去に2度、夫の浮気に悩まされたことがある。浮気相手は2回とも同じ女性。2度目の浮気が発覚した時、なつこは浮気相手に電話をし、二度と夫に関わらないと約束させた。

 夫は土下座し、夫婦関係の再構築を希望。悩んだものの、娘のことを考え、なつこは条件を提示した上で再構築に同意する。それ以降、夫を信用するための努力をし、仲のいい家族でいようと頑張ってきた。

 ところが、1年も経たないうちに夫の行動に異変が。怪しいと感じ、スマホを見ると、浮気相手の連絡先を「おかん」として登録し、連絡を取っていることが判明。しかも、相手は前と同じ女性だった。

3度目の浮気 ゴミカス旦那よ、覚悟しろ

3度目の浮気 ゴミカス旦那よ、覚悟しろ

 許せない。そっちがその気なら、こっちも徹底的にやってやろう――。そう思ったなつこは夫のカバンにボイスレコーダーをセット。浮気の証拠を集めるために動き始めた。

 そんな中、娘に変化が。ピリピリしたなつこの気持ちを感じとったようで、指しゃぶりの回数や泣くことが増えたのだ。

 娘のためにも早く決着をつけようと思っていた矢先、仕事が終わっているのに夫が帰ってこない日が……。もしや浮気しているのではないかと思ったなつこはママ友に協力してもらい、夫が定時退社していることを確認。その後、あえて夫に連絡し、帰宅時間を尋ねた。

 すると、夫から返ってきたのは、仕事中だという嘘の報告。

3度目の浮気 ゴミカス旦那よ、覚悟しろ

 浮気中であることを確信したなつこはその日から、LINEのスクショや起きた出来事、浮気された日付などを証拠として日記に残そうと決意する。

 水面下で夫への制裁準備を着々と進めるなつこ。彼女の葛藤や苛立ち、悲しみに触れると改めて浮気という行為の残酷さを思い知らされる。

3度目の浮気 ゴミカス旦那よ、覚悟しろ

3度目の浮気 ゴミカス旦那よ、覚悟しろ

「する側」からしたら、「火遊び」や「魔が差した」という言葉で片付けられるものかもしれないが、サレた側にしてみれば、浮気はこれまで感じてきた幸せをいとも簡単に粉々にする裏切り行為だ。そうしたサレ側の痛みが本作を通して、より多くの人に伝わることを願わずにはいられない。

 なつこからの思わぬ制裁を目の当たりにした時、浮気夫は一体どんなことを思い、自分の過ちをどう受け止めるのだろうか。なつこたち夫婦の行く先から、世のサレ妻、サレ夫は幸せを掴むヒントを得られるはずだ。

文=古川諭香