20万部超えのMEGUMI美容本。10年間で1000以上の美容法を試して、ほんとうに効いたキレイをつくる方法とは
更新日:2023/9/21
ファンデーションやアイシャドウといったメイクは、肌を傷つけるもので、若いころはよくても、後に取り返しのつかない肌の荒れやシワ、ほうれい線に繋がるのではないかと考えていた。
そんな10年来の私の思い込みを覆す書籍が刊行された。女優でタレントのMEGUMIさんによる『キレイはこれでつくれます』(MEGUMI/ダイヤモンド社)である。
忙しい人でも手軽にできる肌のメンテナンスが紹介されていて、それを継続すれば年齢を重ねてからでも美肌になれると、MEGUMIさんは自らの経験をもとに語る。元グラビアタレントの彼女は、若いころ小麦肌に憧れて、日焼けオイルを塗っていたそうだ。それでも若いころは肌に影響が出なかったのだが、20代後半から肌のくすみや乾燥、ほうれい線に悩まされるようになり、テレビ番組に出るたびにインターネットでバッシングされたそう。
しかし今、40代前半になったMEGUMIさんは美肌を取り戻している。
そして連動するかのように、メイクも楽しめるようになったと語る。メイクは自分の気分を高めるだけではなく、仕事やプライベートで使い分けることができ、スキンケアをしっかりとしていれば、肌のためにメイクをあきらめる必要はないのだ。肌がきれいになっても、気分が上がらなければ意味がない。私は本書を読んでそれを実感し、ドラッグストアでメイク用品のコーナーに寄るようになった。
スキンケアとメイクだけではない。ボディ、髪、そしてメンタルを安定させるために工夫していること……本書には、ありとあらゆる「キレイ」になる方法が載っていた。
もちろん著者のMEGUMIさんは多忙だ。現在は芸能活動だけではなく、個人事務所の代表取締役という顔も持ち、金沢のカフェを経営するなど多彩な活動をしている。女優だけが特別なケアができるわけではないことも、本書ではつづられている。多忙なのは女優も一般女性も同じである。
肌荒れに悩まされていた30歳のMEGUMIさんが最初に始めたのは、ドラッグストアで売っているシートマスクだった。彼女は日常使いできるシートマスクを買い、毎日使い続けているうちに肌が変わったという。それからというものMEGUMIさんは効果のある美容法を見つけると継続して使用(エステや美容医療は利用)し続けるようになった。
そして40代になった彼女は、惜しむことなく本書で「キレイ」を取り戻した方法を読者に明かす。本書には多忙な人だけではなく、使えるお金が少ない人でもできる美容法が数多く載っている。
前述した毎日のシートマスクもそのひとつだが、ほかの例を挙げると、蒸気で肌を柔らかくするスチーマーは5000円程度のものでいいと著者は断言する。私は友人が使っていたスチーマーのことを思い出した。事前に中に水を入れる必要があるのだが、友人は水から不純物を除いた精製水を用意して使っており、それを見て「大変そうだからスチーマーはいいや」と考えてしまっていた。しかし著者は、スチーマーの中身は精製水ではなく水道水でも良いとつづる。美容で大切なのは、高級品の利用ではなく無理なく続けることとのこと。
本書で述べられる「キレイ」の意味は幅広い。外見だけではなく、内面もそうだ。女性が心と体を整えることは、人生を変える手段でもあるのだ。
登場するスキンケア・メイク用品やサロンはすべてページの下部に書かれている。今日からでも始められる「キレイ」を実践したい。私がぞんざいにしてきたメイクも含めて。本書は、読者それぞれが自分の「キレイ」と向き合える参考書でもあると言えるだろう。
文=若林理央