「うんちを我慢し続けるとどうなる?」1日1問、体にまつわる身近な疑問から頭のいい子を育てる
公開日:2023/9/6
子どもって、遊びに夢中になるとトイレを我慢しませんか? うちの小学1年の息子は、いつもそう。でも恥ずかしいことに、本人に注意をすると「どうして我慢したらダメなの?」と言い返され、うまく答えられません。
自分や子どもの体のことって意外と知らないもの。そんな時に親子で読みたいのが『人体のふしぎはっけん!366クイズ』(主婦の友社:編集、坂井建雄:監修/主婦の友社)。脳・内臓・皮膚・歯・食べ物などの全14ジャンルにわたり、理系アタマを育むための「人体のふしぎ」が紹介されています。しかも、1日1問、1年分!
さっそく息子と一緒に読んでみました。
「人体のふしぎ」というと専門用語や難しそうな図解を思い浮かべるかもしれませんが、ここに載っているのは、大きめのイラストとクイズ。息子はパラパラとページをめくってイラストを見ながら、「これ読んで!」と気になるページをピックアップしていました。「おしっこ」や「うんち」ばかりですが、まあ、小1男子ってこんなものです。
すると、ズバリ、「Q:うんちをがまんしつづけると、どうなるの?」と問うクイズがありました!
答えは2つ後ろのページに書かれています。この問いに対する答えは、「うんちがかたくなる」。解説には「うんちをがまんすると、腸の中でうんちがかたくなり、外に出しにくくなる」と書かれていました。
これを知った息子は「うんちを我慢すると出にくくなるんだね」と納得した様子。「お母さんがダメって言ってたこと、本当だったんだね」とも言われました。この本のおかげで、親の言葉の説得力が増したようです。
「別腹」のクイズも気になりました。これもまた、遊びに夢中の息子に早くご飯を食べさせるためにデザートをご褒美にしていたのですが、「ご飯を食べたらデザートを食べられなくなっちゃう」と言われてしまった経験から。「大丈夫。たぶん食べられるよ」と根拠のない言葉を投げていたのですが…。
本書によれば、別腹は本当に存在するようですね。「人間の胃は食べたいと思うものを見ると、動いてスペースを空けるんだ。だから、おなかがいっぱいでも、もう少し食べられる」のだとか! どうやら、食いしん坊(筆者も含め)が言い訳するための都市伝説ではなかったようです。
「別腹」の存在を知った息子は、安心したようにご飯をモリモリと食べるようになりました。ただし食べ過ぎには注意! 別ページには「動物は甘いものを食べないから虫歯になりにくい」と解説されたクイズもあり、「やっぱり甘いものは虫歯になりやすいんだね」と、ここでも納得していました。
この本、大人が読んでも興味深いクイズがたくさんあります。たとえば、「Q:腕を組むと、脳のなにがわかる?」
答えは「右脳と左脳のきき脳」。右上が上にくる人は左脳がきき脳で、文章の読み書きや計算が得意。左腕が上の人は右脳がきき脳で、感覚的な人が多いのだそう。
お喋りが達者な息子は、どうやら左脳がきき脳のよう。おかげで、「習い事をさせるなら、ピアノではなくそろばんのほうが得意分野を伸ばせるかも」と考えを巡らせることができました。こんなふうに、子どもの特性がわかるヒントになるようなクイズもあります。
自分の体を知って育む「生活の知恵」が満載
クイズは3択なので、まったく聞いたことがないような事柄でも、子どもはイラストを見て答えを想像することができ、ゲーム感覚でクイズにチャレンジできました。
他にも、「まゆげはどうしてあるの?」「宇宙に行くと弱くなるものは?」「金髪の髪の人はどこの地域の人?」など、好奇心をくすぐりつつ、勉強や生活に役立ちそうなクイズがたくさん。
頭がよくなるだけではなく、自分の体のことを知ることができる本。本書があれば、理系の知識が増えるのはもちろん、将来自分で自分の体を守っていくための生活の知恵を身に付けられるのではないでしょうか。
何をするにも元気な体があってこそ! ぜひ、家族で読んでほしい1冊です。
文=吉田あき