マッチングアプリ道場/絶望ライン工 独身獄中記③

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公開日:2023/9/13

絶望ライン工 独身獄中記

意気揚々と始めたこの連載も、締め切りが迫るごとに段々と余裕がなくなってくる。
締め切りに追われる作家先生気分を味わいたい、という理由でスタートしたが、どうやら私に作家先生は無理のようである。

月曜に無益な動画を投稿し、木曜にTikTokで人をおちょくり、隔週とはいえ水曜に向け原稿を書くのはなかなかに大変です。
それが本業ならまだしも、私には仕事と生活があるのだ。
別に動画は休めばいいのかもしれないが、自分の性格上一度サボると二度と戻ってこられない気がするのでそれは避けたい。
せっかく見つけた楽しい趣味を失うのは実に惜しい。

そんなわけで現在の私は多忙極まりない、めちゃくちゃカッコイイ状態です。
忙しい大人ってかっこいい。大好きです
でもそんな自分だって何か心の支えが欲しいの。
心の支えっていうか、希望?愉しみ?愉悦?みたいな?
つまりマッチングアプリです。
時間があったら旅行より、酒より、パチンコより、女遊びより、マッチングアプリがしたい。
そしてマッチングアプリには上記が全て含まれている。まさに夢のアプリなんです。

色々な種類のアプリがあるが、基本的なルールは1つだけ。今日はこれだけ覚えて帰って欲しい。

「男は年収を盛り、女は写真を盛る」

本当にこれだけです。
まず男性のプロフィールを見るとほぼ全員が年収500万と書いてある。
日本人男性の中央値は350万なのにどうなっているんだ。通貨単位ウォンなのか。
婚活パーティーに行くと女性の年収も皆500万で驚くが、これはまた別の機会にお話しします。
そして女性は写真加工が特殊詐欺グループレベルでヤバい。ルフィか。いやナミか。
某海賊活劇作品って角川さんでしたっけ。これカットされますかね。
写真詐欺の罠を潜り抜け、やっと見つけた本物の写真載せている人も油断できません。
酷い人だと目しか写ってねぇ。2枚目の写真は花、3枚目は犬です。何かの心理テストか。

虚偽の年収と虚偽の写真でお互いを判別する地獄のパチンコ一発勝負。
安くはない月額を払う(※男性会員のみ)射幸性しかない究極のガチャゲーがマッチングアプリです。

そんな危険な地雷原に「年収240万・契約社員」と馬鹿正直に書いて皆の失笑を買っていたのが私です。絶対に許さない。
やっていたのは3年程前だが、実際に数名の女性とやり取りをしていました。
年齢は同じくらい、東京住みだと言うので何度かメッセージを交換した後、「会って食事でも」とお誘いしようものなら問答無用でブロックされます(>_<)
何故だ。気持ち悪い絵文字とか送ってないのに(^_^;)

おーい(^_^;)

<第4回に続く>
絶望ライン工(ぜつぼうらいんこう)
41歳独身男性。工場勤務をしながら日々の有様を配信する。柴犬と暮らす。