たるみリフトには「耳」がポイント！頭と顔のケアを同時に

　前著では“頭ほぐし”を紹介していましたが、本書で注目するのは耳まわり。耳は顔、頭、首とつながっている器官であり、さらには大きな血管やリンパ節が集まっています。耳ツボという言葉があるようにツボも多いところ。耳をほぐすことで顔を引き上げる力をアップさせることができるのだとか。

　村木宏衣さんのメソッドが話題になる理由はその即効性と成果。筋肉のコリをゆるめ、弾力を取り戻してたるみをリセットしていくのだそう。筋肉に対し垂直に圧をかけることで弾力を出し、力を入れなくても奥までしっかりとほぐせるのだといいます。

　実際に体験をした人たちのビフォーアフターの写真も載っていて、1回のケアでも随分と変化している様子や、1ヵ月後にはまるで別人になったような人も……！ 夏の疲れなのか、最近顔が疲れている私も、早速トライしてみました。

耳をほぐして全身のたるみ・不調を改善！

　最初は「V字耳リフト」。耳を全方向に引っ張って、耳の筋肉を一気にほぐします。V字にホールドするのがポイント。

　さらに耳まわりの筋膜の癒着をはがす「たるみ筋はがし」、耳を折りたたんで回す「耳ぎょうざポンプ」と続き、この3つが基本の耳ほぐしです。

　私は普段パソコンで仕事をし、合間にスマホを見てしまうタイプの人間。実際にやってみると……凝り固まっていたのがよくわかりました。

　特に側頭部をつまむ「たるみ筋はがし」はつまみたくてもガチガチでなかなかつまめない！ 本に書いてある通り、両手の指で寄せながらなんとか癒着をはがそうと四苦八苦。大変でしたが、終わったあと明らかに耳の前が柔らかくつまめるようになりました。

　終わって鏡を見たら、耳に赤みが差していて、血行が良くなり、夏だったので暑く感じるほどでした。

口まわり、鼻やあご……たるみが気になる箇所をリフトアップ！

　さらに、口まわりの筋肉の衰え、鼻やあごのたるみを引き上げるという首や背中のコリをほぐす「首・背中リセット」と続きます。一度にすべてやらなくてもOK！ 気になるところを取り入れていきましょう。首や背中リセットは、コリがほぐれて本当に気持ちよかったです。

　首のつまりを流すため、首にある大きな筋肉・胸鎖乳突筋のコリをほぐし、リンパの流れを促します。別に力を入れているわけではなく、ただつまんでいるだけなのに痛かった！ どれだけ凝っているのやら……。

　キャミソールやブラジャーの肩ひも部分にある「小胸筋」をほぐすこちらもかなり効きました。特に小胸筋をつまんだまま肩を回すと、驚くほど肩甲骨がほぐれます。体がつながっていることをしみじみ実感しました。

家事や仕事の合間にささっとたるみリフト！

　たるみを整えることは、全身のコリをほぐすことでもあります。日々のストレス、スマホやテレビを見ることによる眼精疲労、寝不足。現代人の体は、ガチガチに固まっているもの。たるみリフトは、若返るのはもちろんですが、顔や体をゆるめてくれるのが嬉しいところです。

　1日に何度もやって良いそうなので、家事や仕事のすきま時間に休憩がてらやるのもおすすめ。1回やるだけでもかなりむくみがすっきりしました。顔の立体感が実感できるのでモチベーションもキープできそうです。

　マスクを完全に外せる時が来たら、自信を持って笑える自分でいたいですよね。きっとたるみリフトが気分までリフトアップしてくれますよ。

文＝宇野なおみ