好きなことをやることが楽に稼ぐ近道。手取り14万円を脱却し、年商4億になった著者が教えるお金の稼ぎ方

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更新日:2023/10/20

女子とお金のリアル
女子とお金のリアル』(小田桐あさぎ/すばる舎)

女子とお金のリアル』(小田桐あさぎ/すばる舎)。本書のタイトルを聞いて、独身時代からしておくべき資産運用の方法や子持ちになってからのキャリア形成など、「女性のライフステージに沿ったお金との付き合い方が書いてあるのかな……」なんて思っていたら、それは大きな間違いでした。本書に載っているのはもはや“お金への意識改革”と言っても過言ではないスケールの大きな話。著者は手取り14万円の会社員生活から、年商4億円の起業家へと人生を変化させ、本作が3作目の著作となる小田桐あさぎさん。彼女の力強い言葉で語られる目から鱗な内容を、いくつかのポイントにまとめて紹介したいと思います。

・意識改革その1 強欲・「いい思いがしたい」は悪じゃない!

 昔話の世界では主人公は清貧、“強欲”という言葉は悪役につくものという印象があります。同様に「いい思いがしたい」というワードも、なんとなく口に出しづらいイメージがあるのではないでしょうか。しかし、欲というものは誰もが持っているものであるはず。そしてそれを口に出すことで誰に迷惑がかかるわけでもありません。むしろどんな願いも、自分から声に出して行動するからこそ叶うと本書は伝えます。本書ではさらに「欲望リスト」と題したワークシートを紹介。欲望を明確にしていくことがお金を招く、豊かな人生を送る第一歩だと伝えます。

・意識改革その2 会社員は、ちょっとえらい奴隷!?

 会社員でいる限り、いくら偉くなっても創業者の夢を叶えるお手伝いをしている立場にあり、仮に営業職で何億も利益を得ても、自分の給与は多少上がるのみ。自分で自分のビジネスを始めた人だけが、自分の夢を叶えて利益を全部受け取ることができると本書は語ります。しかしその内容は、決して会社員を否定したり卑下したりするものではありません。自分の希望で会社員になるのはもちろん良い選択。問題は多くの人にとって「お金を稼ぐ=給料を受け取る」となってしまっていることだと小田桐さんは指摘します。自身も恋愛論をつづったブログがきっかけで起業に至った彼女は、お金を稼ぐ方法は、実は無限にあると指摘。私たちの「お金を稼ぐこと」への凝り固まった視野を広げてくれるのです。

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・意識改革その3 嫌いなことはやらない、好きなことをやることが楽に稼ぐ近道

 その2でお金を稼ぐ方法は無限にあるとしましたが、では具体的にどうやってお金を稼ぐのか? それはずばり“好きなことをすること”です。学生時代を振り返れば、真面目な人ほど苦手科目の勉強を頑張ったり、「我慢したからこそ今がある」という経験があったりすることが多いのではないでしょうか。

 しかし小田桐さんによると、苦手なことを頑張っても、苦手分野の資本が積みあがっていくだけ、とのこと。社会人になってからは、「今まで自分がしてきたこと、これからすること」が“自分の資本”になっていきます。自分の好きなこと、得意なことを頑張ってそのクオリティを上げれば、その分野の資本が身についていく。その方が上達も早いし、なにより楽しい。大きなリターンも得られるはずです。

 そして本書によると、「誰かを幸せにし、社会に貢献すること」がお金を稼ぐことに繋がるのが資本主義社会。そのサイクルさえ回せれば、どんなことでも仕事と呼べるのです。例えば本書で紹介されている変わった仕事は“サボリーマン講座”や“自撮り講座”、“ビジネスクラスに乗った感想をシェアする会”など。自分にとっては「人より少し得意・知っているだけで、お金を払ってもらうほどの価値はない」と思っていることでも、誰かから見たらお金を払ってでも得たい知識であることも。そう考えるとなんだかワクワクしませんか?

 本書には他にも、「貯金をしている人はお金を大事にしていない」と言う著者が伝える本当にお金を大事にする方法など、キャッチーな言葉ながらも読み進めれば「そうだったのか!」と納得できる話が数々。多くは男女問わず身になる内容なので、女子だけでなく多くの人に一読してみてほしい一冊です。

文=原智香