『大きなかぶ』あらすじ紹介。「うんとこしょ、どっこいしょ」諦めないこと、力をあわせて頑張ることの大切さ
公開日:2023/10/28
皆さんは『大きなかぶ』という童話を知っていますか。「うんとこしょ、どっこいしょ」というかぶを抜こうと引っぱるときの掛け声が有名で、国語の教科書にも採用されていたことから、知っている方も多いのではないでしょうか。元々はロシアに古くから伝わる童話です。
本稿では、『大きなかぶ』について、作品の解説と登場人物、あらすじをご紹介します。
<第42回に続く>
『大きなかぶ』の作品解説
『大きなかぶ』はロシアに古くから伝わる昔話です。トルストイというロシアの小説家が再話したものを、日本のロシア文学者である内田莉莎子氏が翻訳したものが日本では広く知られています。
おじいさん、おばあさん、孫娘にねこといぬ、ねずみが力を合わせてかぶを抜こうとするユーモラスな内容。原文は言語が持つリズム感を活かした内容になっているのが特徴で、特にかぶを抜く際の掛け声の表現は有名です。
『大きなかぶ』の主な登場人物
おじいさん:かぶの種を植えたおじいさん。かぶを引っぱるが抜けない。
おばあさん、孫娘、いぬ、ねこ、ねずみ:おじいさんとかぶを抜こうとする。
『大きなかぶ』のあらすじ
ある日のことです。おじいさんは、早く大きくなれ、甘いかぶになれ、と声をかけながらかぶの種を植えました。そのかぶは、やがてとても大きく成長しました。「どーれ、そろそろ食べようか」おじいさんはそう思って葉っぱを力いっぱい引っぱりましたが、抜くことはできませんでした。
おじいさんはおばあさんを呼び、「手伝っておくれ」と頼みました。おばあさんがおじいさんをつかみ、おじいさんがかぶの葉っぱを握って引っぱりましたが、それでもかぶは抜けません。
おばあさんは孫娘を呼びました。孫娘がおばあさんをつかみ、おばあさんがおじいさんをつかみ、おじいさんがかぶの葉っぱをつかんで引っぱりましたが、それでもかぶは抜けません。
孫娘は、いぬを呼んできました。いぬは孫娘をつかみ、孫娘はおばあさんをつかみ、おばあさんがおじいさんをつかみ、おじいさんがかぶの葉っぱをつかんで引っぱりましたが、それでもかぶは抜けません。
いぬは、ねこを呼びました。ねこはいぬをつかみ、いぬは孫娘をつかみ、孫娘がおばあさんをつかみ、おばあさんがおじいさんをつかみ、おじいさんがかぶの葉っぱをつかんで引っぱりましたが、それでもかぶは抜けません。
ねこはねずみを呼びました。ねずみはねこをつかみ、ねこはいぬをつかみ、いぬは孫娘をつかみ、孫娘がおばあさんをつかみ、おばあさんがおじいさんをつかみ、おじいさんがかぶの葉っぱをつかんで引っぱりました。するとようやく、大きなかぶが抜けました。
『大きなかぶ』の教訓・感想
大きなかぶをみんなで抜こうとするという内容の『大きなかぶ』は、諦めないことの大切さ、そしてみんなで力を合わせることの大切さを教訓としているように感じます。