なかなかお着替えしてくれない子どもには育児ワザ「おきがえショー」! ほっこりみんなの育児ワザの数々
PR 公開日:2023/11/22
親は子どもをもつと自動的に「親になる」が、子育てという経験によって「親となる」ことができる。親となる過程で、はじめは持ち合わせていなかった、様々な“育児ワザ”の引き出しを増やしていく。
子育てを終えた親には、様々な使える“育児ワザ”が子どもとの思い出とともに残るが、この“育児ワザ”が子育てを始めたばかり、あるいは子育てを始める予定がある親に伝承されれば、多くの子どもと親がニッコリ笑顔になれるはず。そんな多くの親の願いを引き受けたような一冊が登場した。『ほっこりみんなの育児ワザ大全』(原あいみ/講談社)は、プロの意見や答えではなく、実際に保護者から集めた、超使える“育児ワザ”集である。
本書で紹介されている手作り感いっぱいのワザの向こう側には、親の試行錯誤が見てとれる。「苦労したんだろうなぁ」とか「このワザを発見したときの感動はいかばかりだったろう」など思わず共感し、「みんなあの手この手で子育てを乗り切ろうとしているんだな」と勇気までもらえそうだ。
例えば、なかなか子どもが親の思うようにしてくれない「お着替え」。本書で最初に登場するワザは、「おきがえショー」である。本書が解説するに、着替えをする子どもを主役に、実況中継しながらショーのように行うワザ。子どもが裏返さずにズボンを脱げたら「すごい技が出ました!! これはかなりの高得点が期待できそうです!」などフィギュアスケートの解説のように盛り上げる、というものだ。親の気持ち、そして子どもの荒い鼻息が目の前に広がるようだ。
「お着替え」では「カウントダウンする」という、子どもを焦らせるワザもある。モタモタ着替えている子どもに、とつぜん「10、9、8…」とカウントダウンを告げることで、子どもがなぜか急ぎ始める、というものだ。ただ、10秒で間に合わなそうなときは、わざと「残り3秒」から遅く数えるなど、親の愛? 子どものモチベーションを損ねないテクニック? に感嘆する。
そう、子どもは「ゲーム」が大好きなのだ。ゲームになると、とたんに「やらされる感」が「やっている感」になって楽しむ、というのが私の実感なのだが、どうだろうか。
子どもに静かにしていて欲しいシーンというのは、少なからず…いやけっこう多くある。電車やバスの中、そして、病院の待合室など。本書の「静かに」の章には、女の子限定となるが、「おしずかにプリンセス♡」というワザがある。「今日はプリンセスになって待ちましょう」と伝えると、しばらくの間、プリンセスになりきって静かにお上品に過ごせるそうだ。ちなみに男の子の場合は、「忍者になって忍び足…」といったなりきりごっこを応用したワザもある。
本書は章別に「おきがえ」「おでかけ」「登園」「静かに」「お食事」「はみがき」「トイレトレ」「お風呂」「おやすみ」「テレビ・ゲーム・スマホ」編として各シーンの育児ワザを惜しげなく紹介している。
美味しいワザを分けてもらうと同時に、そのワザを発見するに至った親の苦労まで感じ取り、日々の育児のエナジーにしてもらえることを願いたい。
文=ルートつつみ(@root223)