2024年の運勢を読む! 27タイプ別に「出会い運」を診断、当たると話題の水晶玉子インタビュー

暮らし

公開日:2023/11/30

水晶玉子さん
写真/chihiro.

 TVやラジオでも引っ張りだこの「開運のカリスマ」、占術研究家の水晶玉子さん。今年も、販売累計65万部の大ヒットシリーズ「水晶玉子のオリエンタル占星術 開運暦」の最新版『水晶玉子のオリエンタル占星術 幸運を呼ぶ366日メッセージつき 開運暦2024』(水晶玉子/集英社)が発売された。

 水晶さんが得意とするオリエンタル占星術とは、真言宗の開祖・空海が中国から持ち帰った宿曜経(しゅくようきょう)という占いと、その源であるインド占星術をミックスしたもので、生年月日から導き出す27の「本命宿」タイプ別に運勢を読み解くものだ。

 本書には、毎日水晶さんの開運アドバイスが読める開運暦が収録されているほか、大人気占い師・ゲッターズ飯田さんとの2024年大予測対談、27宿×12星座 2024年運勢ランキング、幸せを呼ぶ運命の相性辞典に、ファンの熱い声に応えて復活した「水晶玉子の開運アドバイスおみくじシール」など、盛りだくさんの内容となっている。

 2024年、変革のときをどう生きる? 水晶さんに聞いてみた!

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2024年は「鬼宿」。“希望”も育てる一年に!

──2023年は、「いろいろなことが新しくなる」「エンタメが盛り上がりそう」と予測されていましたが……。

水晶玉子(以下、水晶):伝統ある日本的なジャンルのエンタメが、「『盛り上がる』って、まさかこういう方向だったの?」というシビアな感じで話題になりましたね。でも、古い体制から、時代に合う新しい体制へと変わっていくタイミングだったのかなと思います。「古きよき」とは言うけれど、やっぱり伝え残していくためにも、いつまでも昭和のスポ根では無理がある。時代に合わせてリニューアルしなければいけないということでしょうね。

 もちろん、「古いからすべてがダメ」ということではありません。これまでのやり方には、いいところもいっぱいありますよね。たとえば、上の立場の人が後輩を育てたくて厳しく言うことだって、すべてがダメなわけじゃなくて、そこに愛や正義があるかということが問題だと思うんですよ。「育てる」=「甘やかす」ということではありませんしね。

 これは、エンタメ業界だけではなく、世の中のどこでも同じだと思います。会社にお勤めの人にとっても、見直しポイントになると思いますよ。IT業界など最先端のイメージの業界にいたとしても、最近のAIの発展を見ていると、“最先端”がどう変わっていくか、ほんとにわからない。占いという形で発信していく私も、危機感を持って、常に新しいことを考えていかなければと思います。

──「育てる」というキーワードがありましたが、2024年は「鬼宿(きしゅく)」の年。「鬼宿」のインド名は、花や生命を育てる力を意味するとか。

水晶:そうですね。とくにオリエンタル占星術で読み解く2024年は、これからの時代を作っていく“新しきもの”たちの姿が、少しずつはっきりしてくるときです。それを、社会全体でも、個人としても、長い時間をかけて育てることになりそうです。

 最近、インターネットで、「玄米を植えてみました」っていう動画を配信してる人がいたんです。最初は一粒の種だったものが、芽を出してぐんぐん伸び、稲穂になる……見ていると、奇跡のようにも思えました。「鬼」とは、“人ならざる者”を表す漢字です。人も、お米も、私が可愛がっているウサギも、なにかが生まれて育つということには、“人ならざる者”の力が働いているような気がしますね。

 なにかを育てようと思ったとき、すぐに変化が見られないと「なんでできないんだ」なんて思ってしまうかもしれないけれど、思い返せば、自分だって赤ちゃんのころはできなかったことだらけ。「長い時間をかけて育てる」のはまどろっこしいような気がするけれど、子どもだって、一人前になるのに18年、20年とかかるんですよ。なんでも、育つには時間が必要です。でも、それこそが、均質ですぐに変化する、いや、変化しなければならない機械と、生きているものの違いなんですよね。

──さらに、2024年の干支は「甲辰」(きのえたつ)。

水晶:文字だけ見ても「鬼」や「辰」(龍)という架空の存在です。だからいつもの枠をとっぱらって、現実離れしたくらいの力が働くこともある年です。「辰」という字は「震」という字にも通じます。2024年が次に目指すものを見出す年で、ダイナミックに“揺れ動く”のであれば、新しい安定を求めての動きになればいいなと思います。個人的にも「少し先の未来にこんなことをしたい、こんなふうになっていたい」という希望を持つとよいときです。

 誰だって、つらいときがあるじゃないですか。私だってキツい仕事が続いているときは「この仕事が終わったら温泉に行こう」と考えると、大げさだけどそれが生きる希望になるんですよ(笑)。「今の若い人たちは未来に希望なんて持てない」みたいなことを聞くと、悲しくなります。若ければ若いほど、大人の枠にはまらない、創造的でダイナミックな希望を持ってほしいですね。希望も育てる年にしてほしいと思います。

占いを使って、「自分にもこんな面があったんだ!」と感じてほしい

──「長い時間をかけて育てる」がキーワード……私はせっかちなので、開運につながる行動ができるかどうか不安です……。

水晶:苦手なこと、好みにあてはまらないことをしろって書いてあったら、「えーっ?」と思いますよね(笑)。でも、それを「チャレンジだ」と思ってやってみるのは、ひとつの手だと思いますよ。やったことがないから苦手だと思い込んでいるけれど、やってみたらできたということもありますし。

「自分のことは自分が一番わかってる」「自分はダメだ、できない」っていう決めつけって、本当にもったいないですよ。私もね、本当はグズグズしているのに飽きっぽくて三日坊主なんだけど、みなさんに励ましてもらったりお尻を叩いてもらったりしながら、今の仕事もなんとか続けています(笑)。「こんなこと無理」「絶対やりたくない」と思うことほど、チャレンジしてみてほしいですね。「できないはず」「苦手だな」と思っていたことができちゃうと、一番の自信になりますから。「自分にもこんな面があったんだ!」と感じてもらえると思います。

──なるほど、チャレンジしてみます! ところで、2024年版は、「開運アドバイスおみくじシール」も復活していますね。

水晶:そうなんです! 「シールを復活してください」っていう読者さんの声をたくさんいただきまして……だけど、大事にしてくださるあまり、シールをめくると台紙にメッセージが書かれているのを知らない方も多いんですよ。実はこのメッセージ、どの本にも同じことが書かれているわけではないので、複数冊買っていただくと、違うメッセージが書いてあるかもしれない。読み比べて、自分の背中を押してくれる、自分が信じたいメッセージを信じるのもいいと思います(笑)。

 それから2024年版では、見開きで半年分になる開運カレンダーのうち、すべてがうまくいく「最大開運日」と、警戒度MAXの「最大警戒日」を、パッと見てわかりやすく表示しました。

 2024年は、新しいサイクルが始まるタイミングですから、変化することも多くて、開運カレンダーを見ると、誰にとっても運気が荒れやすい「七曜陵逼(しちようりょうひつ)」の期間も多くあります。でも、悪い状況やなくしたもののことばかり考えていると、運気は絶対に上がりません。「昔はよかった」「こんなのはいやだ」と思うなら、昔と同じくらいいいこと、理想と同じくらいいいものを探してみてほしい。“運”って、“運ばれてくるもの”ですから、さまざまなものが自分のもとに運ばれてきたとき、その“運”をどう生かすか、つまり運がよくなるか悪くなるかは、実はその人次第なんです。「運を育てる」ということは、自分にとって新たなチャレンジをするということでもありますから、「自分を育てる」ということにもつながります。2024年は、運も「育てる」一年にしたいですね。

2024年、あなたに訪れる「運命の出会い」は? 27宿別プチアドバイス!

水晶玉子のオリエンタル占星術

 ここまでは、どの宿の人にも当てはまる2024年全体の運勢を見てきた。より詳細な運勢が気になる人は、27宿別、2024年に訪れる「運命の出会い」をチェック!

 自分の「本命宿」は、「水晶玉子のオリエンタル占星術」サイトで確認して。

本命宿をチェックする

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乱世を生き抜く! 水晶玉子の『キングダム』占い
乱世を生き抜く! 水晶玉子の『キングダム』占い』(水晶玉子:著、原 泰久:原作/集英社)

──11月24日には、オリエンタル占星術を使った『乱世を生き抜く! 水晶玉子の『キングダム』占い』(水晶玉子:著、原 泰久:原作/集英社)も発売されるそうですね! おめでとうございます。

水晶:ありがとうございます。『MEN’S NON-NO』の「キングダム占い」特集が好評をいただけたことと、原作『キングダム』の電子版含む累計発行部数が1億部を突破することを記念して、書籍化することになりました。

「キングダム占い」のお話をいただいたときは、紀元前の中国が舞台となっている『キングダム』の世界観と、中国を経て日本に伝わり、生年月日から導き出す27のタイプに漢字を使うオリエンタル占星術は、相性がいいなと感じました。さらに、それぞれのキャラクターが27のタイプにあてはまるかなと考えてみたら、まさにぴったりなキャラクターがいくつかすぐに見つかって。これはいけると思ったんですよ(笑)。

 さらに原作を読み込んでいくと、原作者の原 泰久先生が描く人間造形の深さと、バリエーションの豊かさに感じ入りましたね。いける!とは思ったけれど、正直、「27も性格のバリエーションが必要なんだけど、大丈夫かな……」と思って読み進みましたが、そんな心配は無用だった(笑)。人間にはいろんな面があって、そこをしっかりと強調してキャラクターを作っていらっしゃる原先生の力量に感服です。

 私自身も、この本の企画を通して、占いの新しい楽しみ方や、さらなる可能性を感じることができました。原先生のご厚意で原作の絵もふんだんに使わせていただきましたので、『キングダム』ファンの方にも、『オリエンタル占星術』がお好きな方にも楽しんでいただけると思います。この本をきっかけに、占いを楽しいもの、役に立つものだと思っていただけるとうれしいです。

取材・文=三田ゆき