悪役として生きる/絶望ライン工 独身獄中記⑦
公開日:2023/11/29
どうやらこの連載は「暮らしカテゴリ」らしく、たまにランキング入りしているようだ。とてもありがたい。
あまり暮らしに関することを書いていないような気もするので、本稿では暮らしをより彩り豊かなものにする私なりのアイデアと実践を述べる。
それはね、小さなお気に入りをみつけること。小さな幸せに気が付くこと。
毎日の暮らしの小さな変化、小さな楽しみを大切にすることです。
通勤途中見つけた綺麗な花、帰りの電車から見える夕陽、雨の日の不思議な匂い、ベランダで風に揺れる洗濯物、軒下で見つけたぶちの子猫・・・・
そんな「小さなお気に入り」を、心のポッケにたくさん、たくさんしまっておくんだ。
貴方の毎日が少しずつ楽しく、素敵になっていきます。
とか書いてみたけどもちろん全て嘘である。
なんとなく「ダ・ヴィンチWeb暮らしカテゴリに書いてありそうなこと」を書いてみました。
そもそも小さなお気に入り云々で幸福感を得られるスピリチュアルお花畑人類はおそらくこの連載を読まないし、絶望ライン工chなんて知りもしないだろう。
今読んでくださっている貴方はきっと、何かを頑張ってきた人だ。
そして努力する人は誰かの人生、ストーリィでは悪役になる。
例えば私は動画投稿を趣味としているが、同じジャンルに属する動画投稿者からは圧倒的に嫌われている。
(一部とても仲良くしてくださっている方もいます。いつもありがとうございます)
同じジャンルだし、仲間というか不思議な友情すら私は感じているのだが、残念ながら彼らからすれば私は場を荒らす略奪者、侵略者でしかなく、大いに恨まれ、憎まれ、嫌われています。
動画や個人ラジオ、生配信で悪口を言われるのは日常茶飯事、ブログで批判されたり、コメント欄で私のチャンネル名がブロックされたりしている。
彼らにとって私は、紛うことなき悪役である。(ぴえん)
では嫌われ者は深く傷ついているかと言われればそういうわけでもなく、正直すごく気持ちがいいから不思議だ。
悪役になるくらい自分は頑張ってきたんだなと、へべれけになるまで自分に酔いたいし、名指しで批判されるのは誉の極みであると感じる。
誰かにとっての悪役だからこそ、自分のため、自分を好いてくれる方々のために全力で生きることができています。
すごくいいこと言ってるな、まさに暮らしカテゴリ
そして私は悪役らしく、これからも彼らを存分に苦しめていこうというわけ。
こちらから反撃したり反論したりせずとも、普通に暮らし、普通に生き、普通に動画投稿を続けるだけで彼らは妬み、苦しみ、悶える。
ことある度に私の名前とこの連載を思い出し、苛立つ。やり場のない怒りに震え、嫌悪感に苛まれる日々がずっと続く。貴公らが動画投稿者であり続ける限り。
それを想像するだけで酒が途方もなくうまいし、日々の活力になります。
「小さな幸せ」なんて要らないんです。
彼奴等の地獄の苦しみさえ或れば──
これ本格的に悪に染まってきてませんか
<第8回に続く>41歳独身男性。工場勤務をしながら日々の有様を配信する。柴犬と暮らす。