不倫バカップルに制裁を!ざまぁ展開が心地良い『離婚大作戦!~不倫夫よ、首を洗って待っていろ~』
PR 公開日:2023/12/25
不倫をする男女は、頭のねじが緩んでいるのだろう。冷静になれば、不倫がバレたときの慰謝料や社会的な死を簡単に想像できる。しかし、不倫をする人は背徳感やスリルを楽しむあまりそのことが頭から抜け落ちてしまうらしい。もしくは自分だけはバレるはずがないとたかを括っているのかもしれない。
『離婚大作戦!~不倫夫よ、首を洗って待っていろ~』(むぎ/DPNブックス)には、そんな頭のねじが緩んだ不倫カップルが登場する。主人公・綾香の夫である総一郎とインフルエンサーの「YUA」こと花里結愛は、脳内お花畑の不倫カップルだ。この作品は、綾香が不倫の証拠を集めて離婚するための物語である。
いわゆる「され妻(=不倫された妻)」が主人公の作品は不倫側を制裁できるのか分からず、読んでいてもどかしくなることもあるだろう。しかし、本作は制裁シーンから物語が始まり「ざまあ」は確定だ。不倫したふたりへの制裁は予告されているので、安心してざまあを待っていてもらいたい。まさに、不倫ものは好きだけど本当に制裁されるか分からないことにストレスを感じてしまう…という人におすすめの作品だ。
時は12年前。綾香はアシスタントデザイナーで、総一郎は綾香の取引先の大手出版社で働いていた。総一郎は「ダサ一郎」とあだ名をつけられるほどダサかったが、綾香はそんな総一郎の仕事をがんばる真面目な一面に惹かれ結婚。交際中に総一郎の見た目もイメチェンさせ、爽やかなイケメンに仕立てていた。
そうして迎えた結婚10周年目の記念日。お祝いするために総一郎の会社の近くの店にサプライズケーキを受け取りに来た綾香。しかし、お祝いを楽しみにする綾香の目に飛び込んで来たのは、「しゅき(好き)」と痛々しい口調で他の女とイチャつく総一郎の姿だった。
不倫をしている事実に加え、いつ誰が通るか分からないような場所で人目もはばからずイチャついている夫の痛々しい姿を目撃し、さらなるダメージが。さらには「離婚するから待っていて」と不倫相手に平然と話す夫の言葉に追い討ちをかけられる。しかし、そこで負けないのが綾香の強さ。慰謝料請求による社会的な死を与えることを決意するのだ。
綾香は妻の不倫が原因で離婚した後輩・南見のアドバイスで、不倫の証拠集めをはじめる。当事者にとって不倫の証拠を集めることは辛すぎるだろう。愛して結婚した自分の夫が、不倫バカップルになっているのだ。夫と不倫相手のやり取りは、次元をひとつ飛び越してこちらの胃にもダメージを与えてくる。
南見は「怒りに任せた仕返しはしない」「離婚後に備えて自分名義の財産を確保する」「証拠集め」の3つが不倫調査に必要だという。なるほど、そうなのか。と納得してしまった。もちろん不倫される予定などないに尽きるが、本作を読むだけで自然と「不倫の制裁方法」の知識が身についていく。そう『離婚大作戦!~不倫夫よ、首を洗って待っていろ~』は、まさに「不倫制裁バイブル」なのである。
慰謝料に財産分与。日々の生活の中では馴染みのない言葉でも、離婚においては非常に重要なキーワードだ。「配偶者の不倫に気づいたけれど、何から手をつけていいか分からない」という人がいたら、このマンガをプレゼントしたい。そして綾香の「離婚大作戦」で不倫制裁の知識を身につけつつ、不倫夫と不倫女の「確定ざまあ」にスカッとしてストレス発散してもらいたい。