地球がネコだけになった世界で、言葉を覚えたネコが10万年も語り継ぐ恐ろしい存在とは?/3分間ミステリー 十の鍵⑤

文芸・カルチャー

公開日:2023/12/30

『十万年後のネコの世界』にかくされた意味

 おじいさんネコがいっていた、ネコよりも何十倍も大きく、毒をはく怪物とは、いったいなんだったのでしょう。人間よりもずっと大きい、まさしく怪物のようですが……。

 それは、ただの小さなネズミでした。

 そんなバカな、と思うかもしれませんが、小さくてネコたちの獲物だったネズミも、とても長い時間で、そんなふうに書きかえられてしまったのです。

 それが、伝説というものなのでしょう。

 ただ、その伝説もすべてデタラメというわけではありません。

 ネコの何十倍は大げさですが、ドブネズミは子ネコよりも大きいものはめずらしくないのです。動きは当然速く、口から毒こそはきませんが、いろいろな病気をまきちらす存在なのです。

<続きは本書でお楽しみください>

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