美肌もダイエットも叶う! 野菜ソムリエプロのAtsushiによる『美韓レシピ』がおいしすぎて脱帽【つくってみた】
公開日:2024/2/1
韓国好きに朗報! 韓国の文化をこよなく愛する野菜ソムリエプロのAtsushiさんが、食事を変えるだけでキレイを叶える最強の美容レシピ本『ずるいほどにキレイになれる美韓レシピ 』(主婦の友社)を発売。“誰にでも作れて絶品”と評判のレシピを試しにつくってみました。
最初につくったのは「鮭フレークと緑黄色野菜の玄米ビビンバ」。いかにもおいしそうなビジュアルに一目惚れしました。本書では、韓国の食文化や美容を研究するAtsushiさんが、韓国料理がキレイを導く秘密を解説していて、その秘密のひとつが“五味五色”。1食に、五色(青〈緑〉、赤、黄、白、黒)の食材を、五味(甘・酸・苦・辛・鹹〈塩辛い〉)の味つけで取り入れると健康につながるという考え方だとか。
ビビンバのおいしそうな色に惹かれましたが、韓国料理の彩りが豊かなのは、この考え方がベースになっているからなんですね。栄養素などの難しいことがわからなくても、五味五色をイメージした食事で自然とバランスがととのうのだそう。もちろん、Atsushiさんのレシピでつくれば、五味五色は完璧です。
いざ食べてみると、野菜はシャキシャキと歯応えがあって、味もしっかりしているから満腹感もバッチリ。野菜が体に染み渡り、必要なところに届いていく感覚…。体が喜ぶ一品でした。まさに誰でもつくれて絶品のレシピ!
本書は「うるおい」「透明感アップ」「ターンオーバー」「エイジングケア」「むくみすっきり」の5章に分かれ、章ごとの目的を叶える食材が使われています。「鮭フレークと緑黄色野菜の玄米ビビンバ」で叶うのは「エイジングケア」。ほうれん草や三つ葉、鮭、ごまなどの抗酸化成分が多い食材が、老化を進める2大元凶の“糖化”と“酸化”を防いでくれるとか。それにしても、これでもかというくらいの野菜の量…!
簡単な作り方も研究されていて、今回つくったビビンバでは火を使わず、熱を通したのは“レンチン”したほうれん草とにんじんだけ。この2つの野菜に味つけをし、韓国のり、鮭フレーク、カットした三つ葉をごはんにのせるだけの10分レシピでした。ごはんは玄米を使用(本稿で使ったのはパックの玄米ごはん)。玄米は食物繊維が多く、血糖値の上昇がゆるやかで、肥満予防効果があるのだそう。
韓国料理といえば、チゲを挙げる人も多いのではないでしょうか。本書にもいくつか紹介されていますが、本稿では「納豆とあさりのチゲ」をチョイス。あさりは砂出しずみですぐに調理できる真空パックのものを使用しました。作り方は、水を火にかけ、沸騰したら材料をすべて投入するだけ。チゲがこんなに簡単にできるとは…。これなら毎日の食卓に取り入れられそうです。
こちらは「ターンオーバーレシピ」のひとつ。ビタミンを豊富に含み、毛穴を引き締め、つるんときめ細かい肌を叶えてくれるとか。砂糖の代わりに使ったはちみつは、エネルギーも糖質量も低め。腸内環境をととのえ、健康にも美肌にも効果的、というのがうれしすぎます。
納豆、あさり、しいたけ、にら、にんにくの芽…と旨みのある食材をふんだんに使用するので、食べてみると、驚くほど味わいが深い! 粉とうがらし、みそ、鶏ガラスープのもと、はちみつ、すり白ごま、おろしにんにく、おろししょうがと、いろいろな調味料を少しずつ入れるのも本書の特徴。辛すぎず、甘みもあって、野菜も本当においしい…。食べた直後から体がポカポカでした。
韓国料理店に行くと、注文した料理とは別に野菜をたっぷりと使ったおかずの小皿“バンチャン”が並びますよね。せっかくなのでバンチャンになりそうな2品「トマトとなすのナムル」「きゅうりとセロリ、にらのカットゥギ」、そしてメインになりそうな「パプリカ、ししとう、えびのジョン」もつくってみました。ジョンで使った衣はなんと、オートミールと卵を混ぜたもの。小麦粉を使わずして“衣感”が出るから、低糖質なのにお腹満足。
ナムルは「透明感アップレシピ」だし、ジョンは「エイジングケアレシピ」。このようにバンチャンなどを組み合わせれば「とにかく美肌になりたい!」という願いを叶えてくれそうです。毎日の美肌づくりに、バンチャンの作り置きがおおいに役立ちそうです。その他、乾燥肌が気になるなら、主菜やスープで「うるおい」レシピを組み合わせて効果を高めるなど、いろいろと試してみるのが楽しそう。
カットゥギは韓国料理屋さんでよく見るカクテキのことらしく、本書にはキムチのレシピも複数載っています。漬け込まず、簡単にできるAtsushiさん流の即席キムチ。食材の組み合わせによるおいしさが絶妙だし、冷蔵庫に入れておいても匂いが気にならないのがうれしい。韓国では毎日のように食べられるキムチは、乳酸菌で腸内環境をととのえ、脂肪の燃焼を促し、血行を促進する…などのさまざまな美容効果があるようで、韓国の人たちの肌が美しいことに納得です。
キレイが叶う×おいしい料理に惹かれ、何品もつくってしまった美韓レシピ。油で揚げない、小麦粉も使わない、など工夫が凝らされたレシピは、つくってみると本当にヘルシーなことを実感。野菜のかさが多くて味わい深く、満足度の高さもこの上なし。つくっているうちにいい香りが漂ってきて、早く味見がしたくてたまりませんでした。
韓国料理に欠かせない調味料としょうが、にんにくなど、保存が利く薬味を冷蔵庫に揃えておけば、思い立った時すぐに本格的なチゲやバンチャンがつくれそうです。うれしいことに、美容アイテムなど、Atsushiさんの愛用品を紹介するコラムつき。韓国料理好きやキレイを目指す人たちに本当におすすめのレシピ本です。
文=吉田あき