BS朝日「ウチ、”断捨離“しました!」に実際に出演した筆者が紹介! 最初に手をつけるべき場所は「キッチン」が良い?
公開日:2024/2/11
すっかりお馴染みとなった言葉「断捨離」。ヨガの行法哲学から着想を得たもので、「住まいと心の片づけ術」として知られています。
その断捨離をテーマにした番組が火曜21時からBS朝日で放送されている『ウチ、”断捨離”しました!』(TVerでも配信中)。2019年から放送開始したこの番組は、公募した一般家庭が提唱者・やましたひでこさんの助けを借りて断捨離を敢行します。実は私、2023年12月に2週にわたって番組に出演しました。
今回は出演したまさに当事者が、『公式本 ウチ、”断捨離”しました!』(BS朝日「ウチ、”断捨離”しました!」スタッフ:著、やましたひでこ:監修/大和書房)を読んでみました。
断捨離の基本と番組の流れ
まずは、番組の流れをご説明しましょう。やましたさんが番組に応募してきたお宅を訪問、実際の現場を確認します。たいていは問題点が山積みで、モノも山積みです。その後、やましたさんが「自宅の本当になりたい姿」を問いかけ、いよいよ断捨離がスタートします。そこからはコツコツと断捨離の日々。1ヵ月後やましたさんが再訪し、どう変わったかを見ます。このコツコツの断捨離がかなりの大仕事……。カメラが回ってない時も、ひたすら進めていくんです。
公式本では序章「断捨離のキホン」で、断捨離とは何なのか、基本的な手順についても触れられているので、断捨離初心者さんも安心です。
断捨離は、単にモノを捨てることではありません。
単なるモノの片づけでもありません。
そこには、人生を大きくブラッシュアップする力があるのです。
私の応募は母が倒れたことがきっかけでした。三代にわたってモノを溜め込んだ一軒家を安全に過ごせる場所にしたくて、わらにもすがる想いで応募したんです。
やましたさんには私自身が抱いている問題をあっという間に見抜かれ、最初に自分の部屋を断捨離することに。まさかのカメラの前で大泣きしましたが、自分自身を見つめなおすことになりました。本当に大変でしたが、やってよかったと心から思っています。
実際のビフォーアフターを多数紹介
第1章からは、実際に断捨離をした出演者の例をもとに、どんなふうに変わったのか、ビフォーとアフターが多数の写真と共に紹介されています。
最初に登場するのは「キッチンの断捨離」。もし断捨離をしたい場合、最初に手を付ける場所として私がおすすめしたいのはキッチンです。というのも、食品には賞味期限という明確な基準があり、弾みがつきやすいからです。
しかし、同時にキッチンには食器棚という難関もあります。やはりどこのおうちでも難所なのか、「思考停止になった食器棚」のタイトルでは、一人暮らしなのに、5人暮らしの時の食器を全て溜め込んでいる方が登場。
20年もの間溜め込み続けて「なぜ書類が?食器が出せない!」とリビングにある食器棚になぜか書類や箱などもぎゅうぎゅうに押し込められていたという3人家族。他にも、80代のご夫婦ふたり暮らしなのに、使い切れない食器の量がため込まれているなど、さまざまな食器棚が登場します。読みながら脳裏によみがえる、我が家の食器棚。
こんな風に、ガラス越しにもギッチギチ。開けたら最後なので、来客用なのにほぼ出せません。食器は腐るものではないうえに「これがなくなったらどうしよう……」という不安に苛まれがち。その結果、もうひとつの日常遣いの食器棚に至っては棚板がゆがんでいるありさまでした。
まだ使える食器を断捨離するのは、とても心が痛みます。ときには思い出が詰まったものもあるでしょう。しかし、使っていないのは、その食器が役目をはたしていないということなのです。
まるで引っ越し並みの量を捨てて、カップを飾れる食器棚をゲットしました。ぐっとおもてなしもしやすくなり、ゆったりした時間と残した食器へのより深い愛情が手に入りました。
リアルな断捨離の記録だから勇気づけられる
第2章ではリビング、第3章では和室や寝室、第4章で子供部屋や書斎の断捨離が挙げられています。どのおうちも問題を抱えていて、それと真正面から向き合うことで、キレイな部屋と、新しい自分を見つけていました。ついつい読んでいて感情移入していた私。ちなみに、断捨離してからしばらく日は経っていますが、我が家はまだキレイをキープできています。
本当にリアルな「断捨離の記録」。番組ファンはもちろん、やってみたいけど、SNSのミニマリストさんなどを見て無理だと尻込みしがちな方にもおすすめです。きっと勇気をもらえるはず!
文=宇野なおみ