「皮膚の変態」が伝える、スキンケアのべスコスは?プチプラからデパコスまで幅広く紹介する、スキンケアの正解がわからない人は必見の1冊

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PR 更新日:2024/5/31

「皮膚の変態」が本気で選んだ270品 悩みに「効く」コスメ
「皮膚の変態」が本気で選んだ270品 悩みに「効く」コスメ』(大野真理子/講談社)

 いつまでもキレイでいたいと願う女性にとって重要なパーツのひとつが「肌」。若い頃にはなかった肌のトラブルが、年齢を重ねる中で増えてきたという人も少なくないはずだ。対処をしたいと思っても、肌に悩み始める30代、40代は、仕事や家事、育児に忙しい年代。どんなコスメが自分に合っているのか、試す時間もない――そんな人に読んでほしいのが、本書『「皮膚の変態」が本気で選んだ270品 悩みに「効く」コスメ』(大野真理子/講談社)だ。

図版:P38-39(「保湿について」の扉ページ)

 著者は、アパレルメーカー経営者で二児の母でもある大野真理子氏。もともと美容が趣味だった著者は、仕事に没頭した20代、結婚・出産を経験した30代にわたって、さまざまなコスメやスキンケア、美容医療などにチャレンジしてきたという。そんな経験から、2018年に「皮膚の変態」として、SNSでスキンケアに関する情報発信をスタート。美容や私生活に悩む多くの女性たちから支持を得ている。

 本書はそんな著者が、月50万円を超える「肌課金」でコスメを購入し自身の肌で試してきた経験から、さまざまな肌の悩みに応じたおすすめコスメを紹介する書籍。「毛穴」「美白」「たるみ」などの悩み別に、効果の高かったコスメをセレクト。アイテムだけでなく使い方が紹介されているのも嬉しいポイントだ。

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 たとえば、乾燥しがちな今の季節に気になる「保湿」。年齢を重ねた肌に多い乾燥の悩みに対処する方法として、保湿の土台作りから潤いを保つためのケア、そして日中の乾燥対策まで、ステップ別にアイテムとケア方法を伝えている。「角質深くまで潤いで満たす」「何層も重ねてきたうるおいを逃さないために」など、そのコスメを使う理由も具体的に書かれている。大人世代の読者にとって重要な納得感が得られるため、意識高くスキンケアに取り組めそうだ。

 紹介されているコスメの価格帯や種類の幅広さも、本書の魅力だ。デパートで売られているコスメ=デパコスや、医師や専門家が開発に携わるドクターズコスメだけでなく、ドラッグストアや雑貨店で買えるアイテムも選ばれている点に、ブランドや価格ではなく効果にこだわる著者の厳しさがうかがえる。リーズナブルなコスメも紹介されているため、「手が届くコスメがない」と悩む必要もないだろう。

 SNSでの伝え方や言葉が人気の著者らしく、本書は読み物としても楽しめる。40代を迎えてなお美しい彼女が重ねてきた試行錯誤や苦労話には共感できるし、「変態」と名乗るに相応しいこだわりを語る言葉はユーモアたっぷりで笑える。彼女の魅力的な人柄や肌への熱い思いが伝わるからこそ、紹介されているコスメを自分の毎日に取り入れたくなる。

図版:P60-61(いつも必ず持ち歩いているものは?)

 美容や肌というテーマを超えて、読者の人生を豊かにする言葉も満載だ。SNSで実施されている悩み相談をテキスト化した『誌上版「真理子会議」』では、美容に欠かせない日々の習慣や努力について語りつつも、「自分を大切にすること」の大切さを伝える。自分の体を丁寧にケアすることが幸せに生きることにつながると、著者は力強く発信する。美容が大好きな人だけでなく、自分をケアする時間がない人や、コスメ選びに疲れてしまった人も、ポジティブに自分の肌と向き合うきっかけを得られる1冊だ。

文=川辺美希

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