人間は会話をしないとどうなる!? のどの筋肉が衰えると大変なことに…
公開日:2024/3/21
「入浴中にウトウトしてしまう」「最近、つまずきやすい」「食事中によくムセる」―― ひとつでも思い当たったら、風呂カラオケの始めどきです。お風呂はうまく歌えて気分があがり、「のど」のトレーニングにも最高のひとりカラオケボックス。そして、歌えば全身への御利益があります。
誰ともしゃべらなかった日にも「発声」できる。のどの調子で「今日の健康状態」がわかる。記憶と感情が活性化、認知症が遠ざかる。胃腸のマッサージになり便秘解消。ムセたりよろけたりしにくくなる。そして、お風呂で溺れない。
入浴中の事故防止、誤嚥予防に毎日10分、世にも簡単でお得な健康法を、のどと声の専門医がおすすめします。
※本記事は『毎日10分 長生き風呂カラオケ』(渡邊雄介/中央公論新社)から一部抜粋・編集しました。
90歳を超えていても、
風呂カラオケで若返りを目指せる
私は全国に100人ぐらいしかいない「声とのどの専門医」で、メスも握ります。
のどの不調を抱える一般のかたから、歌手や俳優・声優、アナウンサー、歌などのライブを毎日ネット配信する「ライバー」、教師や保育士など、日常的に声を使う職業のかたがたまで、8000人以上の「声とのど」の外来診療、リハビリ、手術をあずかってきました。
私は長年、全身の衰えを食い止めるのに、ハードな筋トレは必要ない。のどの筋トレはラクで効果大」と言い続けてきました。
元気に自由に長寿をエンジョイする。これは、人間として究極の幸せです。
老けこまず、転ばず、寝たきりにならず、ボケず、誤嚥せず、窒息せず、溺れず、老人性うつにも陥らずに生きていけたら……。
それをオールマイティにかなえるのが、のどの筋トレです。
しかも「頑張り」は必要ありません。
「体験者の声」の章(P95~)を読んでみてください。90代で奥さんに先立たれ、4ヵ月、だんまり生活を続けたら「しゃべるとムセる」「しょっちゅうつまずく」老衰状態に陥ったかた。70歳でしつこい風邪からしゃがれ声になったかた。ライブのネット配信が毎日のノルマでのどを痛めた20代のかた。
90歳を超えていても、20代の若さでも同じく薬や手術なし、数ヵ月に一度、専門医の指導を受け、風呂カラオケをはじめとする自宅での「のど筋トレ」だけで、見事に回復しています。
足の衰えを防ぐのに1日1万歩は頑張りすぎ。まめに散歩すれば大丈夫ですね。
のども「1日1回は大きく口をあけて発声する」だけで、しないよりはるかに衰えを食い止められます。
すなわち、声を発しないと人間の心身はみるみる衰えます。
新型コロナ禍の自粛生活の頃、「巣ごもり」で会話しなくなったら、たちまち声がかすれたり、食事中にムセたり、体がふらついたり、無気力になったりしませんでしたか?
風呂カラオケなら、どんなときも無理なく発声できます。
まずは、のどの筋力チェックから始めましょう。
<第8回に続く>