主演・北大路欣也、原作・藤沢周平…大ヒットオリジナル時代劇シリーズ「三屋清左衛門残日録」の最新第7作が3月9日に放送!
公開日:2024/3/2
藤沢周平の傑作小説を原作に、老境の人間模様を温かな視点で描くオリジナル時代劇シリーズ「三屋清左衛門残日録」。その最新作「三屋清左衛門残日録 ふたたび咲く花」が、2024年3月9日(土)に時代劇専門チャンネルで初放送される。
同シリーズは、隠居した前藩主用人・三屋清左衛門の“第二の人生”を身の回りに起こるさまざまな出来事とともに描いたドラマ作品。清左衛門役を務める北大路欣也や、親友の町奉行・佐伯熊太役を演じる伊東四朗などの豪華なキャスト陣で、藤沢が描いた心打たれる物語を映像化している。
2016年放送の第1作からコンスタントに続編が制作され、シリーズ第6作「あの日の声」は、ドイツで行われた国際映像祭「ワールドメディアフェスティバル2023」のエンターテインメント部門で金賞を獲得。北大路を代表する作品のひとつとなり、同時に日本が世界に誇る時代劇作品となった。
そんな大ヒットオリジナル時代劇シリーズ最新第7作「ふたたび咲く花」は、清左衛門が道場に通う子どもたちの喧嘩の仲裁に入ったことから物語が始まる。清左衛門は事の発端となった少年・俊吾を気に掛けて動き出し、やがて彼とその家族を巡る問題や複雑に絡まった藩の闇と直面していく。さまざまな人物の思いが交差するなか、信じるべきものは一体何なのか――。
原作が世に送り出されたのは1985年から1989年のこと。物語の舞台も江戸時代になるが、北大路はインタビューのなかで「作品的には内容は非常に現代だと思う」と答えている。
続けて「今置かれている世界の情勢のような、そんな雰囲気がこの作品のなかにはある。今そこで起こっている、その現実に向かって話しているような。そんな錯覚も起きるぐらい」としつつ、「昔の話ではなく、逆に言えば今を超えているかもしれない。このドラマの物語は、今に生きていると思う」と魅力を熱弁していた。
確かに同作では時代背景に差異はあれども、一貫して人と人との繋がりという普遍のテーマが描かれている印象。また剣戟や浪人、奉行や将軍といった内容を扱うことが多い時代劇において、清左衛門のような真っ直ぐで温かみのある人物を主人公に据えた作品は、そう多くはないだろう。
そうした同作特有の世界観を象徴する清左衛門について、北大路は「素直にとても憧れる主人公。よく話が聞けて、よく見て、自分の体感で全ての判断ができる人」「静かに佇んでいるのだけれど、そこに芯のエネルギーがある。こういう老後を送ってみたいとか、こういう考えでいたいとか、単なる優しさや厳しさだけではなく、懐の深い主人公」と評していた。
そんな清左衛門と第1作から登場している熊太との関係も、同作の大きな魅力のひとつ。気の置けない親友同士という設定だが、演じる北大路と伊東も約40年来の仲だ。北大路にとって伊東の存在はかなり大きいようで、「もう7作も続いていますが、毎回新しい何かをもらって、それに私が反応する。そのやり取りが毎回新鮮で楽しくて、同じことを繰り返しているという感覚は一切ない」と語っている。
対して伊東は都内で行われた取材会で、熊太を演じるポイントとして「幼なじみが年月を経て、憎まれ口を 利いてもそれが楽しいという雰囲気が出ると良いな。熊太が物語を混ぜ返すほど、清左衛門の優しさが際立ってくると良いなと思いながら演じている」と説明。
また長年共演している北大路に対して感じることを問われると、「私はこの世界に入り最初の舞台で時代劇をやらせていただいたが、時代劇のことは全く知らないでやっていた。それを『銭形平次(北大路欣也主演)』に呼んでいただいて、侍の歩き方、町人の歩き方、刀の差し方とか、そういったものを全部見ながら、88本やっている間に学んだ。欣也さんのおかげでいろいろ覚えさせてもらい、それはもう私にとって財産になっている」と感謝を述べていた。
そんなふたりが紡ぐシリーズ最新作は、いったいどのような人間模様が描かれるのか。3月9日の放送を楽しみにしていよう。
■「三屋清左衛門残日録 ふたたび咲く花」概要
放送日時:2024年3月9日(土)よる7:00 / 3月31日(日)ひる12:00
原作:藤沢周平
監督:山下智彦
脚本:いずみ玲
出演:北大路欣也、優香、金田明夫、麻生祐未、伊東四朗 ほか
公式サイト:https://www.jidaigeki.com/mitsuya7/