こぐまの3兄弟のがんばる姿に共感。子どもが「おいしそう」と自然に拍手する絵本『パッピプッペポーのいちごパーティー』保育士・先生100人も推薦!
公開日:2024/3/13
絵本を選ぶときの理由はさまざまですが、読み聞かせで子どもから反応が返ってくる絵本に出会えると嬉しくなるもの。『パッピプッペポーのいちごパーティー 』(あいはらひろゆき:原案、宮野聡子:文・絵/KADOKAWA)は、まさにそんな一冊。子どもたちが声をあげて喜んでくれると、保育士や先生100人からも推薦されています。
こぐま3兄弟がいちごづくりに挑戦
物語に登場するのは、元気なこぐまの3兄弟。1番目がパッピ、2番目がプッペ、3番目がポー。3匹あわせてパッピプッペポーです。パパとママは遠くで働いているので、大好きなおじいちゃん、おばあちゃんと一緒に暮らしています。ある時、おじいちゃんから「ママとパパは春になって、いちごが赤く実った頃に帰ってくるよ」という話を聞いた3兄弟は、いちごづくりに挑戦することに。ママとパパに会いたい気持ちが募り、「それじゃあ、いちごをつくろう!」とはしゃぐ姿はとても嬉しそう。
おじいちゃんとおばあちゃんに教えられながら、いちごづくりを始める3兄弟。風の強い日に苗が飛ばないようにいちごを布で覆ったり、雪が降る日は「さむくないかな〜」といちごの葉っぱから雪を取ってあげたりと、一生懸命いちごを育てようとする姿がかわいらしく描かれています。
「いちごが赤くなる」にはどうしたらいい!?
3匹が心待ちにするのは、パパとママが帰ってくる「いちごが赤く実った頃」。苗を植えて、毎日水やりをして、虫取りもして…。兄弟で協力しあっていちごを育てる姿から、どうしたらいちごの実がちゃんと育つのかを考えている様子が伝わってきます。
ようやくいちごが赤く実った日には、跳んで跳ねて大喜び。おいしいいちごは、がんばった3匹へのご褒美のよう。帰ってきたママとパパからもいちごづくりを褒められて、3匹はまたまた大喜びするのでした。
がんばる3兄弟に子どもたちが共感
本書を子どもたちに読んだ保育士からは、「いちごが赤くなったページでは自然と拍手が!」(3歳クラスの先生)、「ママとパパに会えて良かったね!! と拍手が起こりました」(3歳クラスの先生)、「イチゴのパーティーが始まると『おいしそうー!!』と大興奮!」(5歳クラスの先生)という声が。さらに「きょうだいとの協力、家族を思う優しい心を感じる」(2歳クラスの先生)、「いちごの生長の様子も描かれ、食育にもぴったり」(3歳クラスの先生)という感想も。
本を読みながら自然と声があがり、拍手が起きたのは、子どもたちが夢中になってお話を聞いていた証拠。ママとパパに会うためにがんばる3兄弟を自分のことのように見守りながら、共感していたに違いありません。いちごがどうやったら大きくなるのか、いちごができたらどんなふうに食べたいのか、3兄弟が話しあうのを見て、子どももまた、自分で考え、周りと協力することの大事さを肌で感じてもらえたら。自分たちで育てたいちごがおいしい、という食育にも役立ちそうです。
ママとパパが帰ってきたら、今度は家族みんなで力をあわせて、いちごパーティーのデザートづくり。採れたての真っ赤ないちごを使ったジュースやパフェ、パパがやいたケーキなど、できあがったデザートは本当においしそうで、大人も一緒になってワクワクしてしまうほど。カラフルでかわいいこぐま3兄弟たちのイラストにほっこりしながら、子どもとのコミュニケーションを楽しめる一冊です。
文=吉田あき
◆書誌情報『パッピプッペポーのいちごパーティー』
https://yomeruba.com/product/pic-book/ehon/pappi/322309001244.html
◆100名の保育士推薦メッセージはこちらから
https://yomeruba.com/news/entry-15814.html