ネズミや虫にかじられた!? 明治時代のお札はある食べ物が原料だった/億万長者も知らない!? お金のびっくり事典③

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公開日:2024/3/15

億万長者も知らない!? お金のびっくり事典』(植村峻、中島真志、 二橋瑛夫:監修、 中村浩訳:文、うのき:絵/ポプラ社)第1回【全5回】

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億万長者も知らない!? お金のびっくり事典
『億万長者も知らない!? お金のびっくり事典』(植村峻、中島真志、 二橋瑛夫:監修、 中村浩訳:文、うのき:絵/ポプラ社)

億万長者も知らない!? お金のびっくり事典

 1910(明治43)年に発行された5円札は、「幽霊札」なんてかわいそうなあだ名でよばれていた。

 写真によるにせ札づくりが起きたため、それまでは黒のインクで印刷されていた肖像を、当時は撮影しづらい緑色のインクで印刷したんだ。学問の神様としても知られる菅原道真(845~903年)の肖像が描かれたんだけど、緑色のため顔色が悪く見えた。さらに、左側に「すかし」として入っていた福の神の大黒天の絵も、なんだか不気味だったので、「幽霊札」とよばれたんだって。また、すかし部分には印刷を入れてなかったのが、印刷ミスだと思われて不評だったんだって。ほかにも、お札のあだ名にはいろいろなものがあるよ。

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 1888(明治21)年に発行された5円札は、表に重さを量るための「分銅」の形が大きく描かれ、地紋にも小さな分銅が描かれているので「分銅5円」とよばれたんだ。

 また、1899(明治32)年に発行された10円札は、裏に大きくイノシシが描かれていたので「イノシシ札」のあだ名でよばれたんだって。しかもこのお札の発行年は亥年だったんだ。

 イノシシ札の表には、天皇につくして、平安京へ都を移すときの都づくりにも活躍した、奈良時代末ごろから平安時代初期の貴族である和気清麻呂(733~799年)の肖像が描かれている。清麻呂が悪人に命をねらわれたときに、300頭ものイノシシの大群があらわれて、清麻呂を守ったという伝説があるので、この10円札の裏にはイノシシが描かれたそうだ。

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