話すスピードが“速い人”と“遅い人”、人生で得してるのは? 驚きの結果!

ビジネス

公開日:2024/4/1

 日常でもビジネスでも、何かを「交渉」しなければならない場面が誰しもありますよね。でも中には「話すのが苦手」「言葉の駆け引きは避けたい…」という人もいるはず。

 『心理カウンセラー弁護士が教える 気弱さん・口下手さんの交渉術』は、そんな人にオススメの一冊です。本書ではあらゆる「交渉」の場面で使えるノウハウを紹介しています。

 駆け引きの準備から、話の聴き方、自分の意見の伝え方、相手に花を持たせるおさめ方まで!

 著者の保坂康介さんは心理カウンセラー資格をもつ弁護士。ご本人も口下手で、交渉の場では様々な苦労を経験してきたそうです。そんな著者が考え、実践し、成功を収めた交渉術を丁寧に解説していきます。

※本記事は書籍『心理カウンセラー弁護士が教える 気弱さん・口下手さんの交渉術』(保坂康介/日本実業出版社)から一部抜粋・編集しました

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心理カウンセラー弁護士が教える 気弱さん・口下手さんの交渉術
『心理カウンセラー弁護士が教える 気弱さん・口下手さんの交渉術』(保坂康介/日本実業出版社)

話すスピードはゆっくり過ぎるくらいがちょうどよい

 口下手さんであれば、どちらかというと、話すスピードは遅めの方が多いのではないでしょうか。あるいは気弱さんなら、あたふたして早口になる方もいるかもしれませんね。

 あなたは、話すスピードが速い人、話すスピードがゆっくりの人に対してそれぞれどのような印象を持っていますか?

 話すスピードが速い人に対してはこんな印象を抱くのではないでしょうか。

・口車に乗せられ、丸め込まれてしまいそう
・話の内容を理解するので精いっぱい
・相手のペースに乗せられるのはシャクな感じがする

 それに加えて、「ドライな人かもしれない」とか、「軽い人かもしれない」という印象を持つ方もいるかもしれません。つまりは、ちょっと警戒してしまわないでしょうか。安心感を持てないと感じる方も多いかと思います。そう思っていると、そんな人と信頼関係を築くのは嫌だな、と思ってしまうかもしれません。

 僕も弁護士として数々のご依頼者の方、相手方、相手方代理人の方と協議や交渉の場を経験してきました。その際、早口の方もたくさんいました。そうした方と話した際には、先のような印象に加えて、

・あまり熟考できていないのではないかな
・冷静に検討できていないのではないかな

 といった印象を抱いていました。実際に、こちらから質問したり問いただしたりすると、即座に早口で訂正したり弁解や反論をしてくることが多く、その姿を見ると、さらにそう思えてしまいます。それに、交渉の途中でボロが出たときに、早口だとリカバリーの際に、何となく信じてもらいにくくなるような面が出てきます。

 逆に、話すスピードがゆっくりの人に対しては、

・落ち着いている人だな
・こちらの話もちゃんと聞いてくれる人だろうな
・言葉を慎重に選んで話してくれているのだな
・こちらのことも丁寧に扱ってくれそうだ

 といった印象を持つ人が多いのではないでしょうか?

心理カウンセラー弁護士が教える 気弱さん・口下手さんの交渉術

 早口の方と比べるとゆっくり話すほうが格段に安心感を得られます。そうすると、信頼関係も築きやすくなりますよね。

 また、話すスピードは自律神経とも密接に関わりを持っています。つまり話すスピードが速いときは、交感神経が活発になり、極端にいうと戦闘モードというかカッカしやすい状態に近くなっていきます。

 これに対して、話すスピードがゆっくりのときは副交感神経が優位になり、よりリラックスした状態をつくることができます。どちらが交渉相手とより友好的にコミュニケーションをとれるかといえば、一目瞭然ですよね。

 これだけメリットとデメリットがはっきりしているわけですから、口下手さん、気弱さんは、あえてゆっくり話すくらいに思っていたほうが信頼関係を築きやすくなると思います。あわてて話そうとする必要はまったくありません。

ここがポイント ゆっくり話すことはメリットだらけ

サムネイル画像提供:PIXTA
<第6回に続く>

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