こんな使い方もあったのか…! キャパオーバー気味のお疲れビジネスマンにおすすめ「ChatGPT」の活用法3選
PR 更新日:2024/3/29
人間と対話できるAI「ChatGPT」が話題だ。文章生成、データ分析、コード作成、画像生成…とあらゆる処理が可能で、ビジネスの現場では“ChatGPTをいかに活用するか、できるか”が熱く議論されている。
書籍『ビジネスパーソンのためのChatGPT活用大全: 毎日の仕事が一気に変わる!』(國本知里/Gakken)は、分かりやすく実践的なChatGPT活用の指南書だ。扱うテーマは文書、メール、Webサイト、Excelと様々。この1冊で「ChatGPTマスター」になるのも夢ではない。
自然文で柔軟に答えるChatGPTは成長する
初めに、ChatGPTとは何かをおさらいしよう。ChatGPTは、アメリカの「AIに特化した非営利研究機関」である「OpenAI」が開発したAIサービスだ。本書によると「自然言語処理が特徴のチャットツール」で、サービスに登録したユーザーはフォームに入力するテキストを介してAIとコミュニケーションをはかる。
数あるAIサービスと比較して、ChatGPTがすぐれているのは、ユーザーからの「指示や質問」における「文脈」を受けた「柔軟な回答」が可能な点にある。使い続けると「回答」の精度が上がり、自身の「求めている結果に少しずつ近づけていくこと」もできる。
ただ、ChatGPTとの距離感について、本書は「アシスタント」としての活用をすすめる。膨大なデータにもとづき「回答」を導くChatGPTは、時に「事実とは異なる架空の内容」を生成するおそれも。内容を過信せず、みきわめながら「業務の幅や効率、品質」の向上を目指すのがベターだ。
スマホから実践! 「タスク」管理をお願いすると…
実際の活用時は、ChatGPTへの指示を具体的かつ「明確」に。前もって「あなたは◯◯です」と「立場や役割」を与え、「アイデアを箇条書きで10個挙げて」「○文字以内でまとめて」のように、求める「条件」を指定して結果の範囲を狭めるのが基本だ。
では、どのような活用法があるのか。本書では、シチュエーションに沿った人間とAIのやり取りを、実例付きで紹介している。
文章の作成、企画書のアイデア出しといった基本的な使い方だけではなく、ズボラな人にも役立ちそうな「タスク」管理までサポートしてくれるとは、驚きだ。
本書の例では「以下は今抱えているタスクです。3時間で作業する場合の時間配分を考えてほしい。(改行)メール対応、企画書作成、打合せ準備、プレゼン資料作成」と入力。
試しにスマホアプリのChatGPT(v2)で同様に入力すると、「メール対応: 30分」「企画書作成: 1時間」など、各作業の詳細な内訳と共に「実際の作業量やタスクの複雑さによっては、時間配分を調整する必要があるかもしれません」と注意点も返ってきた。
さらに、作った文章で「炎上リスク」があるかどうかを判断してくれるのも、本書にある意外な活用法だった。
本書では「以下の文は新たなアプリのプレスリリースで使う文章です。差別的・侮辱的で不適切な表現が含まれていないか確認してほしい」との一文に続き、改行を挟み文章を入力していた。
実際にスマホアプリのChatGPT(v2)で、先述の一文に本稿の内容を添えて入力してみると「提供された文章を確認しましたが、差別的や侮辱的な表現は含まれていませんでした」と返ってきてひと安心。
続く「文章は専門的かつ適切に書かれており、新しいアプリに関する情報を明確に伝えています」との一文には“アプリがメインテーマの記事ではないし、ちょっといい加減だな…”とツッコミつつも「回答」を受け入れた。
“仕事がキャパオーバーしてしまっている”あなたにおすすめの活用法3選
ここまでは、筆者の気になる項目に沿って、実際にChatGPTの真価を検証してみた。しかし、本書では他にも“使いたくなる”活用方法がいくつもある。特に、「仕事がキャパオーバーになってる」ような限界ギリギリで頑張っている人におすすめの項目も3つ、ピックアップしておきたい。
①書類の「テンプレート」で効率化を
文章の「校正」、「箇条書き」メモの文章化など、人間が作ったものをたやすく整理してくれるChatGPT。一度、出力した結果は「テンプレート」として記憶してくれるので、業務効率化を期待できる。
事例では「次の会議の結果を、報告書としてまとめてほしい」と指示し、実際の「日時」「場所」「議題」「結論」を箇条書きで入力。すると、報告書向けの文章として出力される。ChatGPTはみずから学ぶので、以降も「書類の形式と、書類を構成する内容、見出しの設定」を入力すれば、同様の出力結果を期待できる。ただ、最後は結果の「整合性がとれているか」を自身で確認しよう。
②「顧客」として向き合う
私たちと対話してくれるのは、ChatGPTの真価だ。仕事において、孤独にアイデアをひねり出すのはひと苦労。ブレスト相手としての活用方法もある。
例えば、商品開発のアイデアを求めるとき。ChatGPTに「以下の商品を顧客としてレビューして、3個作成してほしい」として、次に「商品内容」と「商品概要」を簡単に入力すれば、まるで「顧客」のようにレビューを作成してくれる。「使って不都合だと感じたレビューも少しだけ加えて」と入力すれば、手厳しい意見も。アイデアの長所、短所に気づけるはずだ。
③ChatGPTのけなげな励ましにホロリ
究極、多忙な日々で“もう疲れた。ヘトヘト…”と、心が折れそうなとき。ChatGPTは、私たちを癒やしてくれる。
シンプルに「自分の立場」を明らかにして「励ましてほしい」と伝えると、けなげにも寄り添ってくれる。事例では、ChatGPTが「もちろん、お力になりますよ!」と一言。「忙しい日々に立ち向かうあなたの姿勢は素晴らしいです」など、ホロリと来るような言葉を返している。「疲れを癒やす方法を教えてほしい」と入力すれば、リラクゼーションの方法も教えてくれる。
仕事のサポートから、果ては人間のメンタルケアまで。進化を続けるChatGPTは、未知なる可能性を秘めている。本稿で取り上げたのは「ビジネスパーソン」向けの関連書であるが、創作活動に役立つ『クリエイターのためのChatGPT活用大全』(國本知里/Gakken)も刊行中だ。手を動かしながら学べる1冊をきっかけに、AIを“相棒“として迎え入れよう。
文=カネコシュウヘイ