10年前の「デジタルタトゥー」は消せるのか? 累計210万部超えの話題作『しょせん他人事ですから』最新6巻発売

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更新日:2024/3/29

しょせん他人事ですから ~とある弁護士の本音の仕事~
しょせん他人事ですから ~とある弁護士の本音の仕事~』6巻(原作:左藤真通、作画:富士屋カツヒト、監修:清水陽平/白泉社)

 今やインターネットは、日常生活を送るうえでなくてはならない存在。ネットを介せば知りたい情報がすぐ手に入り、情報発信やメッセージのやりとりなども簡単に行える。

 とはいえネットがもたらすものは、何もメリットばかりではない。2024年3月29日(金)に最新6巻が発売される話題作『しょせん他人事ですから ~とある弁護士の本音の仕事~』では、誹謗中傷や悪質な荒らし行為など、決して他人事ではいられないネットトラブルの闇が容赦なく描かれている。

 同作は、ネット案件を専門に扱う弁護士・保田理(やすだ・おさむ)と、そんな彼の元にやってくる相談者たちの戦いを描いたリーガル作品。誹謗中傷の的になってしまったブロガー主婦、デマ動画に苦しめられるアイドルユニット、悪質な荒らし行為を楽しむ中学生男子などなど……。これまでさまざまなネットトラブルに切り込み、その危険性や恐ろしさ、誰もが被害者・加害者になり得る現状を伝えてきた。

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 そんなネットトラブルのリアルはもちろん、被害者・加害者心理や、情報開示請求などの専門知識などを丁寧にさらった作風が好評を博し、SNSを中心に大きな話題に。実際に同作を読んだ人からは「内容がめちゃくちゃリアルで勉強になる」「ドラマ化してほしい漫画ぶっちぎりNo.1」「今の時代、誰でもこの題材は他人事じゃないから絶対読むべき」「学校の教材として扱ってほしい」といった反響が相次ぎ、今や累計発行部数は210万部(電子含む)をゆうに超える。

 そして今回発売される最新6巻では、10年前の前科に苦しむ男性が保田事務所を訪問。お酒の席でついカッとなり、同僚に手を出してしまった彼は、傷害の罪で執行猶予付きの判決を受けていた。

 それから10年経っても、ネットで自分の名前を検索すれば当時のニュースがフレッシュに登場する現状。妻子を得た彼は、何とかネット上から自分の前科情報を消そうと保田の元を訪れるのだが、ここから物語は思わぬ方向へと進んでいく――。

 ただ家族とともに平穏に暮らしたいだけなのに、デジタルタトゥーにびくびくと怯える毎日……。そんな今回の相談者に対し、保田はどのような対処を促していくのか。そして行き着く先にあるのは救いか、絶望か。

 保田弁護士から語られるデジタルタトゥーの実情を、少し覗いてみてはいかがだろうか。