上司からの相談に即答するのはNG!? 学生時代と異なる「コミュニケーション」マインドで差を付けよう
PR 公開日:2024/4/15
仕事のすすめ方にも“型”があり、知っているか否かで周囲との差も生まれる。書籍『サクッとわかる ビジネス教養 ビジネスフレームワーク』(牧田幸裕:監修/新星出版社)は、いわばビジネスの“型”ともいえる「フレームワーク」の数々を紹介した1冊。基礎から発展まで、掲載している内容は様々だ。
本書を「読み、試す、失敗する。改善する」の「繰り返し」で、読者の「ビジネススキルはどんどん向上」とする著者の主張には、強い説得力がある。本稿ではその中から、この春にビジネスパーソンデビューする新社会人向けの内容を取り上げていく。
相手は上司か、クライアントか。「立場」に合わせた返答を
コミュニケーションの変化は、新社会人が真っ先にぶち当たる壁だ。学生時代には「自分の伝えたいこと」を話せば、周囲との距離を縮められたはず。しかし、ビジネスにおいては、相手が「望んでいること」や「期待していること」に対して、自分がいかに応えられるかが基本になる。この「パラダイムシフト」に悩む新社会人に知ってほしいのが「コミュニケーションのフレームワーク」だ。
本書によると、ビジネスパーソンの職務とは「上司やクライアント、顧客などの期待に応えていくこと」だという。例えば、相手が自身の「業務全般を監督」する「上司」だとして、担当業務の「報告」を求められた場合は、どのように振る舞うのがよいのか。たった一言“今、やっています”と返すのも間違ってはいないが、一歩踏み込んだ返答が必要となる。
このケースで例示される模範解答は「業務報告は、午前中には提出します」だ。なるべく具体的に回答して達成すれば、自身の評価アップも期待できる。相手の言葉が足らず「期待していることや求めていること」が分かりづらい場合には、相手が「階層が大きく異なる上司」か「チームリーダー」かなど、「自分との関わり」から「立場」を察するのも重要だ。
上司からの相談に「やります!」とすぐさま答えるべからず
特に若いうちは“やる気”も強い武器になる。しかし、上司から「◯◯をたのめる?」と言われて、すぐに「やります!」と答えるのは「NG」だと、本書は忠告する。ひいては、何も考えていないと判断されて「本当にできるのか、わかっているのか」と、相手の不信感をもたらしかねない。
では、どのように対応するべきか。上司からの相談には、一言「検討するので、少しお待ちいただけますか?」と返すのが模範解答だ。本書では「一人前のビジネスパーソン」が使うフレーズとして紹介されているが、これはすなわち、現実的な「タスク」をふまえた「リスク管理」のためのフレームワークともいえる。
まず、求められた仕事の「全体像」を思い描き、次に「ざっくり」とした「フロー」を想像する。最後は、フローごとにひもづく「具体的なタスク」を「整理」しながら考えて、上司からの相談を引き受けるかどうかの「可否」を判断するのがよい。例えば、「この仕事できそうか?」と相談されて「昨年よりも準備期間を長めに設定しないと難しいかもしれません」と根拠をもって返せば、かえって「注意するべき点をしっかり把握している」と、評価がアップする可能性もあるのだ。
さて、本稿の内容は様々な「ビジネスフレームワーク」を紹介する本書のごく一部だ。ビジネスパーソンにとっての基本だけではなく、自社の強みを分析する「SWOT」や、組織の「あるべき姿」を示す「ミッション、ビジョン、バリュー」など、よく目にするキーワードの詳細な活用法も取り上げている。新社会人から1歩、2歩と進んだ将来にも役立つ、必携の1冊だ。
文=カネコシュウヘイ
新星出版社のライフマガジン『Fun-life!』
https://fun-life-shinsei.com/