愛のない契約結婚が辛くて離婚を決意したけど… 口下手社長のギャップにときめく『冷徹社長の執愛プロポーズ』
PR 公開日:2024/4/18
漫画界で最近人気のジャンルでもある“契約結婚”。愛のない結婚と思わせておいて……というギャップのある展開がトキメキを生みます。『冷徹社長の執愛プロポーズ~花嫁契約は終わったはずですが!?~』(七星紗英:作画、あさぎ千夜春:原作/スターツ出版)は、そんな契約結婚をしたふたりの、その後の物語。同名の原作小説が話題を集めたことで漫画化。電子書籍での大ヒットを受け、2024年4月19日(金)に紙コミックの発売も決定している人気作でもあります。
主人公・水品奏は大手不動産会社社長である真野和臣と結婚して1年。まったく歩み寄ってくれない夫の態度が辛くなり、離婚を決意します。置き手紙を残して家を出て、ひとりで離婚届を提出した奏。しかし新しい家への引っ越しを済ませ一息ついたその時、インターフォンが鳴ったと思ったら目の前に和臣が。いったい何をしにきたのか、戸惑いますが……。
家族で経営する小さな工務店で事務員として働いていた奏。ある日父が倒れたという知らせを受け、慌てて病院へ。そこで困っている車いすの女性に手を貸したのですが、その人が和臣の母でした。そこで母のもとを訪れた和臣とも出会います。その後父が働けなくなったため、工務店は閉めることに。売り手が見つからず困っていると、和臣から土地と建物を買い取ることを条件に結婚を提案されるのです。提案の理由は、「母が君を気に入ったから」。そうして奏はお金のため、和臣は母のための契約結婚生活が始まります。
やはり本作の肝は、なかなか読めない和臣の心。母のための結婚と言いつつも、奏が勝手に離婚を決めると追いかけてくるし、奏が「お付き合いしてる方がいるなら再婚もどうぞ」と言えば、「俺は奏以外欲しいと思った女はいない」と抱きしめる。そんな和臣のギャップに奏はもちろん読んでいるこちらも翻弄されてしまいます。
周囲の人間からも口下手だと言われる和臣。奏が出て行った後も彼女を自分の近くに置こうとするなど、彼女に好意を抱いていることはこちらから見れば明らかです。和臣が本心を伝えるのはいつになるのか…? 気になってどんどん物語に引き込まれてしまいます。
主人公・奏のキャラクターも本作の魅力。初めて会った時から実は和臣に惹かれていた奏。結婚生活ではなんとか夫婦らしくなろうと頑張りますが、それは叶わず。愛している人に見向きもされない――そんな奏の切ない気持ちが丁寧に描かれるからこそ、私たちはふたりの物語に引き込まれていくのです。
一方、いざ離婚を決めたら新しい家を探し、髪もばっさり切る。そんな芯の強さも持ち合わせる奏。和臣に翻弄されるだけではなく、時には予想外な行動で奏が和臣を翻弄していくのもふたりを応援したくなる理由です。どんどん変化していくふたりの関係をぜひ見守ってみてください。
文=原智香