カロリー爆弾! アイスをハッシュドポテトでサンド!? リアルすぎるアメリカグルメを作ってみた
PR 公開日:2024/5/12
「これって、1食だけで1日の平均摂取カロリーを超えちゃうんじゃないの……?」と驚いてしまうほど、高カロリーで豪快な料理が多いイメージのあるアメリカ。
そんなアメリカ料理のレシピが多数掲載された『全米が納得! リアルにもほどがあるアメリカグルメ作ってみたぁ〜!』(Kevin’s English Room/主婦の友社) というレシピ本が発売された。
本書の著者は、登録者数200万人以上を誇るユーチューバー「Kevin’s English Room」。海外と日本の文化・食べ物の違いなどをテーマにした動画が人気の3人組だ。この本では、チャンネル内で紹介してきたアメリカの定番料理のレシピをブラッシュアップ。超リアルな完成度で再現しているのが特徴だ。
レシピには生地から作るピザのような手の込んだものも複数あったが、今回は比較的トライしやすいものを何品か作ってみることにした!
本場の“ねっとり感”も完全再現のマッケンチーズ
まずは「アメリカ版おふくろの味」として紹介されていたマッケンチーズ(Mac&Cheese)。カタカナ語的な呼び方をすれば「マカロニ&チーズ」だ。
まずレシピで驚くのは2人前で100gという圧倒的なチーズの量。なおチーズは、本場風の味にするにはチェダーチーズがオススメだそう。そしてバターは30gとしっかり使い、バター、牛乳と合わせてソースのもとになる小麦粉は、日本で一般的な薄力粉ではなく中力粉を使用。「アメリカでいう小麦粉とは中力粉を指すことが多い」との豆知識も書かれていた。
簡単なレシピだったが、チーズの量が何しろ多いので、ソースの“ねっとり感”がすごい。そして味は、本当に「どこでもチーズの味しかしない……!」といえる背徳的なチーズ味がたまらない。チーズの種類と質で味が左右されるので、ぜひちゃんとしたチェダーチーズを用意して本場の味を体験してほしい。
日本人には未知のバーガー「スロッピージョー」がすごかった!
お次は「スロッピージョー」というハンバーガー。日本ではあまり聞かない料理だが、アメリカの子どもたちは大好きな、スパイスとトマトソースで煮たひき肉をバンズで挟んだ料理なのだそう。なお「スロッピー」とは日本語で「ぐちゃぐちゃ」という意味で、食べたときに具がバンズからはみ出る「スロッピー」な状態になるのが正解だ。
こちらもレシピ通りに作ってみた。調理手順は特に難しくないが、食材ではクミンパウダー、パプリカパウダー、チリパウダーなどのスパイスを用意する必要あり。本場の「甘ずっぱい味」は砂糖とリンゴ酢を使って再現しているという。
食べてみると、日本人に馴染みのあるミートソースよりもスパイシーで、エスニックな味がする。ほんのり甘い味もおもしろく、「日本では食べられない本場の味を楽しめたなぁ……」という満足感のある料理だった。
そして同じようなトマト系の料理で、アメリカのサイドディッシュとしても定番のポーク&ビーンズも作ってみた。こちらもクミンやパプリカパウダー、チリパウダーなどをしっかり使うのがポイントだそう。スパイスさえ用意できれば、豆やトマトは缶詰でOKなので、調理自体は簡単だ。
そして食べてみたら、「ものすごい本場の味!!!」と作った自分もビックリ。煮込み時間は長い(30分~1時間)が、作るのは簡単なので、こちらは今後もリピートしたいと感じた料理だった。
サンドイッチのチーズやジャムも「アンビリーバボー!」な量
お次はサンドイッチにチャレンジ。まずは、「アメリカ人ならだれしもが食べたことのあるソウルフード中のソウルフード」というPB&Jにトライ。何だかオシャレな言い方をしているが、要するにピーナッツバターとジャムを大量に挟んだサンドイッチだ。
どれだけ大量かというと、8枚切りの食パン2枚に対して、ピーナッツバターもブルーベリージャムも大さじ4。筆者の感覚からすると普段の4倍以上の量を塗っている感覚だ。
実際に作って食べてみたが、ビビって少し控えめの量にしても、パンを掴むと前からも後ろからもジャムとピーナッツバターが溢れてくるすごい迫力……! 脂質もたっぷりのバターのコク深い甘さと、ブルーベリージャムの爽やかな甘さが口の中で交わり、未体験の質量の甘さで口の中がいっぱいになった。
もう一つ、アメリカで人気No.1のサンドイッチという「グリルドチーズ」も作ってみた。こちらはチーズをサンドしたパンにバターを塗ってフライパンで焼くだけなのだが、3種類のチーズを40gずつ(合計120g)と、チーズの量がまたすごい。日本の一般的なスライスチーズに換算すると6枚以上は入っている量になるのだ。
なので、焼いた後で中央を切ると、その瞬間にデロロロローンとチーズが溶け出てしまう。写真を撮るのが困難だったほどだ。
しかし、グリュイエールチーズ、チェダーチーズ、スライスチーズ(一般的なとろけるチーズ)と3種のチーズを使っているのでコクと旨みが凄まじかった。なおグリュイエールチーズやチェダーチーズは日本では高級食材を扱うスーパーで入手可能だが、けっこう高いのでご注意を。
ハッシュドポテトでアイスを挟んじゃいました
さらに本書にはクッキーやケーキなどのスイーツのレシピも複数載っているのだが、一番簡単で「アメリカ人っぽいなぁ」と思ったのが、「マックフルーリーハッシュブラウン」。SNSでバズった食べ物だそうだが、作り方はというと、ハッシュドポテト2枚のあいだにアイスクリーム(クッキー&クリーム)を挟むだけだ。
食べてみると、不思議なしょっぱ甘さが確かに美味しいのだが、重ねて1分もしないあいだにアイスが溶け落ちてベチョベチョに(笑)。SNSでバズりそうな良い意味でのアホっぽさがあった。
このように、本書には「その食材とその食材を合わせるの!?」「しかも、そんな量で!?」と驚くようなレシピが満載。日本人の理解と限界を間違いなく超えているレシピが多く、食べて美味しいだけでなく「現地で食べたようなカルチャーショック」まで味わえる楽しいレシピ本だった!
調理・文=古澤誠一郎