もし子どものテスト結果が悪かったら。親はどう対応するべき?

暮らし

公開日:2024/5/7

子どもを中学受験させるか。どの中学校を目指すか。塾はどこを選ぶか。
そして、どうすれば合格させられるのか――。

中学受験のはじめ方』は、子どもの中学受験に悩む親にオススメしたい本です。

中学受験で受かるために必要な、「知識」と「覚悟」がすべて詰まっています。
受験成功に必要なのは親の「知識」と「覚悟」なのです。

YouTubeチャンネル登録者数9万人超えの「にしむら先生」が、中学受験を考えたときに「やるべきこと」をゼロからわかりやすく教えてくれます。
2024年現在の中学受験事情を網羅した1冊を、ぜひ参考にしてみてください。

※本記事は書籍『中学受験のはじめ方』(西村創/KADOKAWA)から一部抜粋・編集しました。

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中学受験のはじめ方
『中学受験のはじめ方』(西村創/KADOKAWA)

中学受験のはじめ方

保護者の役割は

 よく「中学受験は親の受験」などといわれますが、私は、中学受験は、子ども自身の適性と勉強姿勢がそれぞれ3割で合計6割、塾講師の指導と保護者のサポートが2割ずつ、後は入試本番の運だと思っています。保護者の役割が2割というと少ない気がするかもしれませんが、保護者には、保護者にしかできない役割があります。

 たとえば子どもの生活面のサポートとメンタルケア、勉強しやすい環境づくりなどです。

 一方、保護者が塾講師や家庭教師のように子どもの勉強を押し進めると、かえって子どもの成績にブレーキをかけることになったり、精神的に追い詰めてしまったりすることになります。

 どんな行動がお子さんに良くない影響を与えてしまうのか、具体的に紹介していきます。

NG行動1 テスト結果を責める

 お子さんからテスト結果を受け取った際、できているところに着目するでしょうか。それとも、できていないところに目が行くでしょうか。偏差値が国語60、算数40、理科40、社会60というテスト結果をわが子から受け取ったとしたら、どんなリアクションになりますか?

 できが良くなかった算数と理科にまず目が行くのは自然なことです。でもその気持ちをそのまま「どうしちゃったの、この算数と理科は!」と言葉にしてしまうと、子どもは萎縮するか反発することでしょう。

 では逆に、「国語と社会の偏差値すごいね!」と、良かった成績に感心を示すのはどうでしょうか。

 もちろん悪いことではありません。ただ、今回のように、感心できる点とそうでない点がはっきりしている場合、子どもは「でも算数と理科は悪かったから、すぐにそっちに話が行きそうだ」と身構えそうです。あるいは国語と社会の良さに満足して、良くなかった科目のことは「なかったこと」にしてしまうかもしれません。

▶ まずは本人に直接感想を聞く

 では、どんなリアクションをすればいいのでしょう?

 私であれば、いったん「なるほど!」と事実を受け止めてから、「この成績をどう受け止めている?」と尋ねます。ある意味厳しい働きかけかもしれませんが、こちらでは判断を下さず、本人に判断を委ねるのです。すると、子どもは自分で考えて素直に「国語と社会は良かったけど、算数と理科は微妙だった……」などと言うと思います。

 そこで、国語と社会が良かった理由、算数と理科が微妙だった理由を聞いて考えさせ、それぞれ次のテストに向けて何ができそうかを聞いていくのです。そうして、これからどうするかを一緒に考えてあげるといいでしょう。

▶【次回】親が子どもに勉強を教えるのは逆効果!? 受験する子どもとの正しい距離感とは

<第8回に続く>

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