野球部のヒーローと繊細眼鏡の優等生によるボーイズラブを描いた『善次くんお借りします』のコミックス最新4巻が、2024年5月2日（木）に発売。2人の等身大な甘酸っぱい恋愛は、どのような展開を迎えるのだろうか。

　​主人公・後藤善次は、野球好きで鍼灸師の祖父と二人で暮らす高校生。野球部のエースだった父のようになれず、祖父の期待にこたえることができないこと、また貧弱で女っぽいことにコンプレックスを抱いていた。そんな善次には、密かな日課がある。それは同じクラスで前に座る野球部のエース・花岡清行の居眠り姿を見守ることだ。

　野球ができない善次にとって憧れの存在でもある花岡だが、接点があるわけではない。ところがある雨の日、ひょんなことから自主トレ中の花岡とバッタリ遭遇。そこで自身のコンプレックスを打ち明け、同時に彼の本心を知ることになる。

　さらに善次が、顔を見ただけでその人の不調部位を見抜けるという特技を披露し、やがて2人はお互いを意識し始める――。

　花岡の優しさに触れたことで、同性ながら恋心を抱き始める善次。一方の花岡もクラスで浮いている自分に挨拶してくれる善次を気にかけており、ある出来事をきっかけに本格的に関係を深めていくのだった。

　BL作品なのでベッドシーンも見逃せないが、それ以上にお互いのアイデンティティを肯定し合う2人の関係性が大きな読みどころの一つ。実際に読者からも、「日々を一生懸命生きている男の子たちの眩しさを存分に感じられます」「どうにもできない壁に苦悩する2人がそれそれ乗り越える、受け入れる。そんな描写が秀逸です」「コンプレックスとか青春とか混ざり合ってめちゃくちゃ良い」「青春かつ、くどくないBLでめちゃくちゃ好み…」などと好評の声が集まっている。

　そんな『善次くんお借りします』のコミックス最新4巻は、高校生活の定番である文化祭が舞台に。善次が文化祭で女装することを偶然知ってしまった花岡。確かに以前見てみたいと伝えはしたが、コンプレックスを理解しているので無理はして欲しくない。

　とはいえ、やはり女装姿を拝みたいと思い悩んでしまう。一方で善次は、彼の希望を叶えるために頑張ろうと決意するが……。

　ほかにもクリスマス合宿や年越しなど、青春を感じられるイベントが盛りだくさんの模様。ともに季節を刻みながら、2人はどんな道を歩んでいくのだろうか？