アラサー看護師の大奮闘!?『じたばたナース 4年目看護師の奮闘日記』疲れた心が軽くなるお仕事コミックエッセイ

マンガ

公開日:2024/6/17

じたばたナース 4年目看護師の奮闘日記

 仕事を頑張っているけど心がシンドい。現実がツライのはわかってるから、これ以上ツライ話は聞きたくない。そんな日もある。そんな時に読むと心が軽くなるマンガが 『じたばたナース 4年目看護師の奮闘日記』(水谷緑/KADOKAWA)だ。

 看護師のための総合サイト「看護roo!(カンゴルー)」で話題になった本作は、アラサー看護師が仕事に、婚活に奮闘するコミックエッセイだ。著者の取材にもとづいて描かれているため、看護師たちのリアルなお仕事奮闘ぶりを垣間見ることができる。

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じたばたナース 4年目看護師の奮闘日記

じたばたナース 4年目看護師の奮闘日記

 とはいえ、筆者はこの作品を読む前、読者のひとりとしてある懸念があった。それは読者にとってシンドいハードな話が展開するのではないか? ということだ。看護師は人の生死に関わるハードな仕事。ならばこの作品を読むと心がシンドくなるかもしれない。、などと思っていた。

 ただそれは完全に杞憂であった。主人公で看護師の秋野海(あきのうみ)と、病院の個性豊かな面々の日常は笑いあり涙あり。物語を追っているうちに、いつの間にか心が軽くなっている。

 主人公の秋野海は4年目の看護師、いわゆるナースだ。3年目くらいで一通りの業務を覚え一人前となるナースの世界でいえば、秋野はもう立派な一人前のはずだ。ところがまだまだ自分だけでいっぱいいっぱいでたまにミスもする。

 同期の乙女なナースマン白鳥(しらとり)ほどうまくは仕事ができない。しかし、そんな秋野に託される係は後輩指導係。やってきた新人は、今どきギャルの藤崎(ふじさき)だった。秋野の4年目ナース奮闘の日々が始まる。

 自分とはタイプの違う新人への戸惑いや、指導係を任命された不安など、看護師の仕事でなくとも思わず共感してしまうエピソードも満載だ。

じたばたナース 4年目看護師の奮闘日記

じたばたナース 4年目看護師の奮闘日記

 また、本作では楽しみながらも看護師という仕事の一端について知ることができる。やはり大変な仕事であることは間違いない。ここで少し筆者の話をしよう。

 筆者が小学生の頃のことだ。腹痛で病院に行ったところ、盲腸かもしれないということで大病院で様々な検査を行った結果、その日のうちに入院し手術することが決まった。いつもの腹痛かと思っていたのに、これから体にメスが入るような手術になる。そう思うと幼かった自分は怖くて、病室で静かに泣いた。そんな時、様子を見に来てくれたナースのお姉さんが、そっと寄り添って優しく励ましてくれた。その時の感謝は今でも忘れない。

 この作品に出てくる秋野も、患者さんやその家族に感謝されている。全ての看護師さんは必ず誰かの支えになっている。それは退院し、何年経っても変わらない。看護師の皆さん、本当にありがとう。

じたばたナース 4年目看護師の奮闘日記

じたばたナース 4年目看護師の奮闘日記

 なんだかシンドいな、と思った時は、ぜひ『じたばたナース 4年目看護師の奮闘日記』を開いて秋野の日常を覗いてみてほしい。笑いあり涙ありの物語を追っているうちに、「もうちょっと頑張ってみよう」と、きっと前を向けるはずだ。

文=ネゴト/ カリス魔王TK

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