京極夏彦が歌舞伎舞台化のために新作ミステリ小説を書き下ろし!『狐花 葉不見冥府路行』7月26日発売予定
公開日:2024/5/24
小説家デビュー30周年を迎え、話題が尽きない京極夏彦。KADOKAWAは、京極夏彦が歌舞伎舞台化のために書き下ろした新作小説『狐花 葉不見冥府路行』(きつねばな はもみずにあのよのみちゆき)の刊行を決定。発売日は2024年7月26 日(金)を予定しています。歌舞伎公演の出演は松本幸四郎、中村勘九郎、中村七之助という豪華な面々。歌舞伎座にて、「八月納涼歌舞伎」の第三部として8月4日(日)から上演予定です。
■京極夏彦×歌舞伎 かつてないコラボが実現!
今回の小説は、歌舞伎舞台化のために書き下ろされた新作ミステリです。舞台化を念頭に構想され、紡がれた物語は、美しいビジュアルや登場人物たちの掛け合いが目前に立ち現れてくるようで、これまでの京極作品の面白さはもちろんのこと、新しい試みによる魅力に溢れた作品となっています。
歌舞伎公演の出演は松本幸四郎、中村勘九郎、中村七之助と超豪華。東京・銀座の歌舞伎座にて、「八月納涼歌舞伎」の第三部として8月4日(日)から上演されます。チケットの一般発売は7月14日(日)からとなります。
京極夏彦小説家デビュー30周年の節目の年に実現した一大プロジェクト、ぜひ小説と舞台、双方をお楽しみください。
■京極夏彦氏コメント
小説家三十年の節目の機にお声掛け戴き、斯様な仕儀と相成りました。
文字のみを扱い用い馬齢を重ねて参りましたが、此度は黒、柿、萌黄の大舞台。文字ならぬ名優の方々の身体に意を委ねまする怪しの狂言。
まるで作法も文法も違いますれば、果たして如何なる仕上がりとなりますものか、身の引き締まる思いに御座います。
何卒、心静かにご高覧戴きまするよう、伏して御願い上げ奉ります。――京極夏彦
■京極堂こと中禅寺秋彦の曾祖父、中禪寺洲齋が登場
京極夏彦のデビュー作『姑獲鳥の夏』の主人公・中禅寺秋彦の曾祖父であり、武蔵晴明神社の宮守である中禪寺洲齋(ちゅうぜんじじゅうさい)が今回の物語の主人公です。作事奉行・上月監物の屋敷の周囲で巻き起こる幽霊騒動に、中禪寺洲齋は”憑き物落とし”で解決を試みますが、この騒動の裏にある、思いもよらぬ真相が明らかになっていきます。
この中禪寺洲齋は、6月19日にKADOKAWAから発売予定の小説『了巷説百物語』(おわりのこうせつひゃくものがたり)にも主要人物として登場します。中禪寺洲齋とは一体どんな人物なのか。その活躍をいち早く楽しみたい方は、『了巷説百物語』の発売を楽しみにお待ちください。
小説『狐花 葉不見冥府路行』について
◆あらすじ
時は江戸。作事奉行・上月監物(こうづきけんもつ)の一人娘は、母が眠る墓所に現れたという、ある男を探していた。彼岸花を深紅に染め付けた着物を纏い、身も凍るほど美しい顔のその青年は、”この世に居るはずのない男”だった――。一方、青年の出現を知った監物は、この騒動が過去の悪事と関りがあるのではと警戒する。いくつもの謎をはらむ幽霊事件を解き明かすべく、”憑き物落とし”を行う武蔵晴明神社の宮守・中禪寺洲齋が監物の屋敷に招かれる。謎に秘された哀しき真実とは? 歌舞伎の舞台化のために書き下ろされた、長編ミステリ。
《目次》
死人花
墓花
彼岸花
蛇花
幽霊花
火事花
地獄花
捨子花
狐花
◆書誌情報
作品名:狐花 葉不見冥府路行(きつねばな はもみずにあのよのみちゆき)
著者名:京極夏彦
発 売:2024年7月26日(金)予定 ★電子書籍同日配信予定
定 価:未定
頁 数:未定
体 裁:四六判上製 単行本
ISBN:9784041152096
発 行:KADOKAWA
初 出:書き下ろし
■新作続々!KADOKAWAより2ヶ月連続刊行予定
本年6月19日(水)には、〈巷説百物語〉シリーズの完結巻となる『了巷説百物語』(おわりのこうせつひゃくものがたり)の刊行が控えており、6月、7月と2カ月連続でKADOKAWAから単行本新刊が発売予定です。法では裁けぬ悪を倒す痛快劇であり、妖怪を題材にとった「仕掛け」が読者を驚かせる珠玉のミステリ小説〈巷説百物語〉シリーズは、第130回直木賞をはじめ数々の文学賞を受賞しています。
やるせなさが胸を打つ圧巻のあやかし絵巻、堂々完結! こちらもぜひご注目ください。
〈巷説百物語〉シリーズ完結巻、『了巷説百物語』について
◆あらすじ
<憑き物落とし>中禪寺洲齋。
<化け物遣い>御行の又市。
<洞観屋>稲荷藤兵衛。
彼らが対峙し絡み合う、過去最大の大仕掛けの結末は――?
文学賞3冠を果たした<巷説百物語>シリーズ堂々完結!
下総国に暮らす狐狩りの名人・稲荷藤兵衛には、裏の渡世がある。凡ての嘘を見破り旧悪醜聞を暴き出すことから<洞観屋>と呼ばれていた。ある日、藤兵衛に依頼が持ち込まれる。老中首座・水野忠邦による大改革を妨害する者ども炙り出してくれというのだ。敵は、妖物を操り衆生を惑わし、人心を恣にする者たち――。依頼を引き受け江戸に出た藤兵衛は、化け物遣い一味と遭遇する。やがて武蔵晴明神社の宮守・中禪寺洲齋と出会い、とある商家の”憑き物落とし”に立ち会うこととなるが――。
◆書誌情報
作品名:了巷説百物語
著者名:京極夏彦
発 売:2024年6月19日(水)予定 ★電子書籍同日配信予定
定 価:4,400円(本体4,000円+税)
頁 数:1152頁予定
体 裁:四六判上製 単行本
装 丁:片岡忠彦(ニジソラ)
ISBN:978-4-04-111720-0
発 行:KADOKAWA
初 出:「怪と幽」vol.007(2021年4月刊)~vol.015(2023年12月刊)
※「子丑乃章 野宿火」「空亡乃章 百物語」の2篇は書き下ろし
書誌ページURL:https://www.kadokawa.co.jp/product/322104000664/
◆京極夏彦による妖怪時代小説の金字塔、<巷説百物語>シリーズが堂々の完結!『了巷説百物語』6月19 日発売。カバーデザイン公開&予約スタート|カドブン
著者プロフィール
京極夏彦(きょうごく なつひこ)
1963年、北海道生まれ。小説家、意匠家。94年『姑獲鳥の夏』でデビュー。『魍魎の匣』で第49回日本推理作家協会賞、『嗤う伊右衛門』で第25回泉鏡花文学賞、『覘き小平次』で第16回山本周五郎賞、『後巷説百物語』で第130回直木賞、『西巷説百物語』で第24回柴田錬三郎賞、『遠野物語remix』「えほん遠野物語」シリーズなどにより平成28年遠野文化賞、『遠巷説百物語』で第56回吉川英治文学賞を受賞。他著に『虚実妖怪百物語 序/破/急』『虚談』『いるの いないの』『ルー゠ガルー 忌避すべき狼』『厭な小説』『死ねばいいのに』『数えずの井戸』『オジいサン』『ヒトごろし』『今昔百鬼拾遺 月』『書楼弔堂 待宵』『鵼の碑』など多数。
公式HP「大極宮」https://www.osawa-office.co.jp/